hearing the unheard voices

小鳥たちと対話し、自然と人とが調和できるバード・サンクチュアリを創立しています。http://homepage2.nifty.com/birdsanctuary/index.html

木を植えよう ~17~

移植シーズン!! 到来と共に、今ここの一瞬一瞬を大切にする slow な山仕事もちょっと気持ちが逸(はや)ります。

この冬の間、荒れ地にどれだけ命が息づく方向へ -- 真心と力が注げ、どれだけ対話ができて、地形や土を良くできて苗木が植えられ自然に沿った多様性を再生させられるかな?! 

ご縁があってから植樹した樹々のうち数本は3m以上にも成長してくれていて -- 元からあった僅かの鎮守の木々の、遥か高いこずえにしか訪れなかったシジュウカラ、エナガ、ヤマガラ、コゲラたちも、植樹後成長した木々の枝先まで訪れてくれるようになりました。

冬にも生い茂り野鳥たちに食事の場所だけでなく逃げ隠れする場を与えてくれる常緑の松(アカマツ、クロマツ)を、今年は中心的に植えたいです。地球規模の環境変化で、日本においては、松は‘松枯れ’が進み、コナラやクヌギなどの木々も減少して常緑樹でもシラカシなどカシの類が替わりに増えつつあるそうです。松は元々は伐採された土地などに伸びてくるパイオニア・ツリーでもありますが、乾燥したところを好む陽樹 -- sanctuary の土地は竹を中心に鬱蒼として暗くジメジメしているので、日当りを創り守ってあげなければなりません。

今日はまず、これまで植樹した苗木の日照を守るため、(野鳥たちの逃げ隠れする茂みは残して -- アオジさん、カシラダカさん、ジョウビタキ君、スズメさんの好む2mほどの灌木や、キジ君、コジュケイさん、ウグイス君たちの好む笹藪、など)育っている楠、オトコヨウゾメ、アキグミ、イボタノキ、カマツカなどに陽が当たるように藪払いをしました。


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次いで今年初 -- クロマツの苗木を植樹しました。
孟宗竹とシラカシ等で鬱蒼としている、奥の竹林入り口付近です。

奥の竹林は、孟宗竹がはびこって荒涼としている上に過去歴史的にいろいろとあった場所で、訪れてくださる方のうちでもごく一部の方しかご案内できていません。ここを何とか明るく、そしてできるならばもっとたくさんの命を育める豊かな森・生態系へ! というのがずっと念願ですが -- 残念ながら今だ試行錯誤です。

ご縁があってすぐ、ブナの樹を植樹し、続いてハクウンボクやらアブラチャンやら … ほんの少し木々が育っていますが、まだまだ祈りはかないません。


その入り口に、松を植えました。
実は、以前にも植えたことがあるのですが、鬱蒼と茂る竹、白樫、ヒサカキの勢いに太陽を奪われて可哀想なことになってしまいました。そんな場所で -- リスクはありますが、今回は日当たりを大きく作って再挑戦です。

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大好きな植物たち、鳥たち、野生動物たち -- 自然再生に向けて人間がいかに切望しても、どうすればよいかで知りえることには限界があり、一人一人ができることはさらにごく限られたことですが -- 慎重に繊細に謙虚に自然と対話しつつやり取りを重ねつつ、きっといつか、‘それでも(少しでも)良かった’と感じられ、本当にいつか、深く美しい森となり精妙な命が紡がれていく未来に、届きますように!





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木を植えよう ~16~

卯月空

皆様お元気でいらっしゃいますか。

天候の変化が激しくて、治ったはずの風邪が度々ぶり返し、わたしは卯月のスタートがとてもゆっくりとなってしまいました。急に寒くなることはもうあまりないと思いますが、砂塵の混じった強い風の吹く日、天候の変わり易い日など、どうぞお気をつけてくださいね。

鳥さんたちとの交流は、それでも勿論日々続いていて ――

今朝は、北側の交流の場の池に(なかなか浄化できず、水草さえ育てられない池ですが)、カルガモのご夫妻がすいすい泳いでいました。雉の若鳥さんとは、すっかり距離が近くなり、お互いに気づいていても‘気づかないふり、見ないふり’をして3メートル以内でも平気です(笑)。


ヒイラギ植樹

ちょっとご報告が遅くなってしまいましたが、この交流の場の北東の境に、ようやくヒイラギの苗を植えることができました。冬の間、せっかくK先生が土地を均して下さったものの、竹の根っこが張り巡らされてなかなか穴が掘れなかった場所です。この辺り、今は筍とりの侵入者の方が入ってきますが(筍だけならいいのですが)、暗いなか誰かが入ってくると生きものたちにとってもわたしにとっても‘ちょっと物騒’な気がするので、守護の力の強いヒイラギさんは、とてもとても心強いです。そして現実に、鳥たちの隠れ場所、sanctuary の目隠しとなってくれるでしょう。

移植最適シーズンは過ぎてしまいましたが、これから植物たちの成長に伴い、草木をよい状態にしていくのに手がかかりそうです。そして、種まきや野菜の植え付けのシーズンともなります。それでも、この冬植樹したかった苗木たちがまだ待っているので、天候と水やりや管理可能な時期を吟味して(梅雨あたりがチャンスですね)、黙々と作業を続けてゆきます。







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移植SEASON (3)

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最後の苗木たち、野草たちも先週末にようやく届き-- 

この週末で、無事に移植、定稙を終えることができました。

まだまだ固い芽のままの木々もいますが、多くの木々は芽吹きを済ませ、春の柔らかい雨の中、若緑の新芽を広げています。毎朝、見回りに行くたび、前日の夕方よりも、≪ぐうんっ!≫と新芽や若葉が伸びているのにびっくりします。一呼吸一呼吸、生命のエネルギーと共に成長しているのが、目で見てとれる気がしてくるほどです。



さあ、四月です。

作業はひとしきり済んだとは言え、これから進めるprojectsやMISSIONが目白押しです。


雨の中、今日は鶯が竹藪の中で休みなく囀っていました。雨と竹のカーテンがその美声を響かせて、奥行きのある素敵な歌のステージがあちこちに出来上がっていました。









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MISSION 櫻 (3)

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白梅の花が咲きました。

二日前から一気に春の陽射しが降り注ぎ、春先特有の土埃を舞い上げる強い風が吹いています。

冬も大好きなのですが、今年は初めての bird sanctuary での冬越しに、しもやけで手がグローブの様に腫れたり、一部屋だけに集約して遠赤外線ストーブと1畳のホットカーペットというエコ生活でも光熱費が倍以上に跳ね上がってしまったり … で、温かになるのはほっとすることなのですが … 

正直、焦っています。


植えたい苗木、移植したい苗木、そのための環境や土づくり -- 3月いっぱいと思ってまだまだするつもりなのに、木々の新芽はどんどん膨らんで柔らかくなって、昨日から緑の芽をのぞかせ始めた木々が沢山あります。

春の光が濃くなり、気温も暖かになると、木々は多くの枝葉を伸ばしてできるだけ沢山陽光を受け止めようとし始めます。そのために根に溜めこんだ力を使っていきます。その力がまだ根に宿っているうちに、植え付け・移植してしまわないと、どうしても受けてしまう根のダメージに耐えるだけの力が残りません。

そういうわけで、天気・日程とにらめっこしながら、この春中に世話が必要な木の優先順位を考えに考えたら … 一日晴れて時間の空いた日が、迷うことなく櫻の最後のMISSIONに取り組む日となりました。

今度は、ヤマザクラではなく、野鳥の森をお創りになっているS先生から分けていただいた、野鳥の森生まれのウワミズザクラです。


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今回は、植える場所がここ(上の写真)だというのが、一番の挑戦です。bird sanctuary の土地は、大きく二層に分かれていて、普段苗木を植えているspace(小鳥と人とが対話する場所)や家のある場所から一段高いところに、隣の神社に続く孟宗竹の林があります。一段上がるときだけは、急な険しい山道のようなところを登らなければなりません。その急勾配の斜面は、南からの陽が良く当たる場所ですが、もともとイヌシデやシラカシの大木があったところに孟宗竹が陽射しを求めてどんどん根を張ってきて、木と竹とが陽射しを求めて絡まり合い、互いにやせ細って競い合っている場所でした。

今も斜面の多くは、上の台地に陽を入れられないまま木と竹が競っていますが、今回植える場所は、下まで降りかかっていた孟宗竹を切り払い、斜面から奥に陽射しを入れている場所です。写真のシラカシ(左の背の高い木)も、横枝が張れずに上に伸びた頭の部分だけに緑の葉っぱをつけて光合成をしていましたが、陽を入れてから、すっきりとした姿になってきました。

このシラカシの隣からやや下の辺りなら、自然の状態では日当たりのよい谷間や山の斜面を好むウワミズザクラも気に入ってくれそうだし、何よりあの木のふわりとした、光に溶け込むような白い房状の花とそこから透ける蒼空を下から見上げる嬉しさを楽しめるようになると思っていたところ … 苗木を分けてくださったS先生の口から、「あなたのところだったら … この木はあの斜面辺りが、合いそうですね」と教えていただき、密かに飛び上るほど嬉しかったです。

… ただ、難題は、この急斜面。その上、写真のように2~3年前に切ったものの、まだ土の中は絡み合うように竹の根が這ってカチンカチンに固いことが予測されます。(写真の通り、竹を地上1~1.5mほど残して切ってあります。これは、竹にこれ以上はえてほしくない時にするやり方で、可哀想ですが、地上部を残しておくと、根は水を吸い上げ続けるので、結局いずれは根から枯れてしまいます。地上部を残さないで切ると、根は生き続け、新しい若竹を伸ばしてきます。竹を間引いて美しい竹林に整えていきたい時は、後者のやり方を取ります。)

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植えるのは、定稙を待っている苗木たちの中でも一番大きい、真ん中の白い鉢のこの木。1m以上ありますが、まだひょろひょろと細いです。S先生の森の中では、大きな木々に挟まれてそのままでは大きくなれなかったので … ちょっと(かなり?)条件は悪いですが、うちならのびのび成長していくことができるので、喜んでいただいて参りました。

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上の林に上って、さあ、まず基礎です。1mほど切ってそのままとなっている竹と竹の間、自生しているサワラ、イヌツゲ、アオキなどの木々の間で、正確な位置を決めます。竹の切り株を一本だけ地上近くで切って、足場を作りました(植える場所の直下にある竹は切りません。植えた後の地盤は柔らかくなるので、雨風で緩んでもできるだけ土も苗も留まっていられるように。。。)

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予想通り、かなりの急斜面です。

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植える穴を掘ると言っても、斜面は切り株に足をかけて何とか立っていられる狭い足場 -- 土もカチンコチンでスコップの先が入っていきません。

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スコップで掘るにも、スコップの柄が邪魔になり、突き崩した土も掘り上げられずましてや斜面上のところに盛ることもできないので -- スコップで土を崩し、結局、片膝ついて手掘りです。斜面の勾配がきついので、穴はここまでで片面は50㎝の深さになっているのですが、斜面下方の面はまだ20㎝の深さしかありません。土はいわゆる山土なので、それほど質は悪くありませんが、ここでも何十年も分解されなかったらしいビニールゴミの破片が幾枚も出てきました。

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びっしり生えた固い竹の根を、鋏で一つずつ切っていきます。

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60㎝ほど掘れたところで、ウワミズザクラの鉢を上の林まで連れてきて --

さあ、ここだよ~! 日当たりも見晴らしもいい場所です。

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元の土と自家製腐葉土とを混ぜた土で、しっかりと固定して斜面でも水が流れ出ないように周辺を踏み固め、根から周囲にドーナツ状に水をかけました。ヤマザクラのときと同じように、青竹の支柱を深くうずめて、木を固定します。

固い芽のついているウワミズザクラ … 頑張って根を張って、春夏に枝葉を伸ばし、養分を存分に取り込んで、ここで生きていってくださいね~!



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その夜、根の辺りの急斜面の土が、雨風で流されないか心配になって、翌朝すぐ、根の周りに敷き藁を敷きに行きました。この藁で、急な気温低下が来ても根周囲の水が凍るのも防げます。大雨が来る前に、草の根が張ってこの辺りの土が固定されることを祈ります。







… 「復讐」という言葉は、‘木を植える’という行為にふさわしいと感じられないし、このブログで使うべき言葉でない気がするのですが …

これからの日々、(この下の土地で働いていて、)ふと見上げると、このウワミズザクラの木が枝を広げていて、木漏れ陽から透ける蒼い空を眺めている未来を想い描きます。春になると、ふんわりと大きな動物のしっぽのような白い花の房が幾つも柔らかな風に揺れて、とても、とても幸せな未来を --。


つくばに住んでいた時、そんな大きなウワミズザクラの木がありました。

時々通る、歩道橋の向こうに -- 歩道橋を渡ると、緑の葉っぱを一杯につけたその木の向こうに、青い空が透けて見えました。そこから降り注ぐ木洩れ陽を浴びて、憧れと尊敬の混ざった気持ちでその木に挨拶をしていました。

つくばに住んで間もない春、歩道橋を渡った時に、枝一面に白いふわふわの花の房をつけて光に溶け込まんばかりのその木に釘付になって、植物図鑑を調べて、「ウワミズザクラ」の名を知りました。蒼空の中で柔らかく、優しく花の穂を揺らしていた、大きなウワミズザクラ。

最初に出逢った、大好きなウワミズザクラ …


2003年あたりから、つくばエクスプレス(2005年開通)の開通のための急速な工事が進んだ時、つくば市ではあちこちで急激な山林の更地化が進みましたが(それが … sanctuary 創立へと向かっていく大きな契機となりました)、市内では考えてもいなかったほどの都市化に向けての土木事業が遂げられました。

歩道橋の近くのウワミズザクラは、ある日、突然、失われてしまっていました。

その時は、もう、すぐ引き返して散々哭くだけだったのですが、後で思い返すと、歩道橋が新しくされていて、階段に加えて自転車を牽いて通れるコンクリ斜面の回路ができていましたので、それを増設するために木が切られてしまったのだと想います。


-- 何故、全く気付けなかったのだろう? 道路を自転車が渡るためには、他にも近くに歩道橋も、信号機もあるのに、それでもあの木は切られなければならなかったのかしら? どうして、気づいてわたしは何かできなかったのだろうか? あの木があそこにいてくれることが嬉しかったのは、わたしだけではなくて、きっと歩道橋を渡る多くの人々も、同じだったはずなのに --。ああ、どうして少なくとも、いつも見上げているだけでなく、一度でいいから抱きしめて、あの木に「大好きだよ」と言えなかったのだろう!!



長い間、ウワミズザクラを植えることは、もう一度青空の中、光を浴びている木を見守ることは、その木が無意味に切り倒されることなく、守られ愛されてずっとそこにいてくれることは、夢であるだけでなく、わたしの償いでもありました。あのときの無念、人として残念な気持ち、やり場のない想い … 涙とあの罪悪感に対して … 暗い、暗い落ち込みに対して … 適切ではないかもしれませんが、ほんの少しだけ「復讐」を果たせた、と書かせてください。

そのうえで、それは、自然の草木や動物たちと調和して、何十年と生きてきた大樹に対して静かに敬愛を注ぐことのできる未来を、人として、今この地で、このウワミズザクラと一緒に、新しく出発(スタート)していきましょう!







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MISSION 櫻 (2)

翌朝は、三月初めの光の中へ、植えつけたヤマザクラを見に行きました。

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三月になった途端、一気に光の濃さが変わったような朝でした。

一晩の夜闇を越して、櫻は無事にここで朝を迎えてくれました。

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… ありがとう!!!


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さあ、できるだけ早く、もう一本の植え付けです。


可愛い苗木ですが、今度は場所的に大変な場所で育っていってくれることをお願いしなくてはならないので、朝、覚悟を決めてきました。

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植えるのはここ -- sanctuary の土地では、一段高い奥の土地で、以前は孟宗竹が手入れされないままに蔓延っていた土地でした。孟宗竹が一面に生えてくる前から生えていたらしいシデの木、カシの木、杉の木の大木があるのですが、孟宗竹が蔓延りすぎたために、横枝がはれずに上へ上へと伸びて、僅かてっぺんで陽の光を集め何とか生き延びてきたようでした。竹自体も、枯れ竹を片付けたり適度に間引いたりといった手入れがされていないため、茶色に煤けてひょろひょろに伸びていました。

平地の部分は、sanctuary の土地ですが、斜面からは神社の土地となります。この上に参道から横にそれる脇道があるので、ここにいるとほんの時折、参拝客の声が聴こえたりします。あとは、全く静かな、誰も来ない場所です。

少し陽の光を入れて、昔から立っていたであろう大木を楽にしてあげたいと、土地を手にした年に家族が竹を間引き、次いで昨年、いつも手伝ってくださっているK先生が枯れた竹や倒れた竹をチェンソーで一気に分断して積み上げて下さいました。大きな木数本が生きるスペースができて、今は風が吹きわたり、上から陽が当たる箇所が二か所ほどあります。

実は、竹を切った当初、次世代のための苗木を幾本か植えましたが、支柱を建てて支えていたはずが、昨年見に行くと苗木も支柱も消えてしまっていました。作業の途中でどこかに行ってしまったのか、蔓性の植物などに巻きつかれて駄目になってしまったのか、それとも上を通る誰かにもらわれていったのか … 普段いる場所から、シノダケのある斜面を登り、さらに孟宗竹の竹林を突っ切ってこの場所に出るので、毎日見回りに来られる場所ではないのですが、もっとよく見守っていればよかったと悔やまれます。


-- ここに植えて大丈夫なのだろうか -- という心配も、実は、胸が押されるような気持ちがするほどあります。それでも、この場所(sanctuary の土地の奥の一隅)に光が届いたら、気持ちの良い櫻のエネルギーが満ちてきたら、土地の中心を包み込むように美しい木々が息づいてきたら、という祈りもあり、何よりも今年の年頭からの直観で「ここ!」であったので、それに従うことにしました。

ヤマザクラの木がまっすぐに伸びていくことで、日々それを見守ることで、きっとまた何かが違ってくるでしょう。そして、もう少し大きくなったら、サクラの花はきっと、参道を通る方々にも楽しんでいただけるようになるでしょう。ヤマザクラは、5~6月には小さな実をつけるので、小鳥たちの雛の巣立ちに合わせて、大変な時期の鳥たちの食糧ともなります。大樹となれば、巣をかけるのにも適した樹形となってくれそうです。


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昨日と同じように穴を掘り、続いて腐葉土や落ち葉や土壌改良用の土を入れていきます。

昨日の1本を植えた場所と異なり、こちらは竹と雑木がふかふかの大地を作っているので、土もさらさらした黒い土で、ある程度の栄養分も含んでいます。掘っていくと(土がずっと良いので昨日よりは小さな穴で良さそうです)、何と、ミミズが三匹、コガネムシが三匹、土の中で眠っていて … あららゴメンナサイと植え付けのときまたふかふかの土の中に戻しました。昨日植えた場所は、ぬるぬるの粘土に悪臭、こうした生きものは全くいなかったのに、人がゴミを埋めず木々が葉っぱを落として土を作っている場所は、やっぱり違うなあ … きっと虫さんだけでなく、微生物も元気に働いているに違いありません。


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今回は、腐葉土や土壌改良用の土と元の土を適度に混ぜて、植え付け用の場所が完成です。

苗木を連れてきて、根の周りの地固めをしていきます。

ヤマザクラさん、ここなら土も風もよし -- 太陽は、てっぺんから下りてくる光だけに限られるけれど、少しずつ枯れた竹を片付けて、光を確保するからね。何より、土が良くてよかったね。


ただ ・・・・・
実は ・・・・・

この場所はまだ、限られた方しかお連れしていません。

(ここから先、個人的に感じてきたことを書きます。あくまでも主観で、しかも感じ方に頼りない面も多いです。)

この場所はまだ、ちょっと大変なのです。

自然の中に一人でいることが、わたしは怖くありません。(怖いのは、そこで出くわす人だけ、です、多分。)学生時代は、北海道の根室の原生林を一人で歩き、嵐の中だったことも雪に埋もれそうになったことも「熊が出るから」と宿のご主人が車で拾いに来てくれたこともあります(← これは、馬鹿)。旭川や大雪山の大地に腹ばいになって、ずっと大地を抱きしめていたこともあります。

sanctuary でも、支えて助けてくださる方がいらっしゃらないときは、ほぼ一人なのですが --。

この辺りは、夕暮れ時や悪天候のときは、めったに行かないのです。行くときは、決死の覚悟が必要となることもあります。 ここで作業をしていると、背中が冷たくなる、というか、ぞくっとすることが多く、一人でいるともちろん物音が耳に入ってくるのですが、何も聴こえなくても、何度も後ろを振り返ってしまいます。何だろう … あまり長いこといると、背中が冷えすぎてしまうような気になります。(昨年夏に、この土地に昔御殿があり、事件があった話を聞く以前からそうでした。)

(こういう話が苦手な方、ごめんなさい。)

実は、この日も、そうだったのですが、3月になった途端の春嵐が吹いて、前日までと外気がうって変っていました。何か、自分の心構えが一歩間違うと、ほんの僅かでも不純さや気の緩みがあると、大変なことが起こり、あたりが別世界となって、異次元に連れていかれそうでした。瑞々しい苗木を植える楽しい作業ですが、ここで作業をするのはとても勇気がいりました。修練で教えていただいていることを想い出して、天地を繋いで、自分に太い軸を作って、植物たちや動物たちと繋がれるところに自分をチューニングして作業を進めます。ヤマザクラの苗木を植えて、ずっと見守ります -- ここの自然が本来の姿になりますように! より多くの命を優しく育くみますように! とお正月に感じた、この土地の白い優しいエネルギーに向かって(1月8日ブログ)、祈ります。

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細くて華奢なからだながら、ヤマザクラの木は、土地にしっかりと安定してくれました。

1年後、2年後、3年後 … 10年後、そして、ずっと先に、この木はどのように成長し、辺りはどのようになってゆくのでしょう。


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しっかりと支柱を建てて … リボンで結びます。この赤いリボンは、わたしが普段いるところからはやや距離がありますが、このヤマザクラと繋がっているためのしるしです。


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地面もしっかり固定して、稲わらを敷き詰めて、お水を流して、この苗木を一人でおいておくのに忍びないような気持ちのまま、竹林を出ました。

入口の所には、少し光が入るようになって、植えた訳でもないのに眠っていたヤブコウジが大きく育ったようです。赤い可愛い実をたくさんつけていました。


竹林を出て、ヤマザクラを植えたあたりを仰ぐと -- ハートでしっかり木と繋がっているのを感じることができました。(ちょっと、テレパシーみたいです。)少し安心 -- あの子はあそこで護られているのを感じることができます。






追記 -- ちょっと抽象的ですが、何故か書かずにいられないので … 

「光を入れる」ということを随分書きましたが、あらゆる闇という闇を駆逐して‘すべてを光にしたい’と想っているわけではありません。光があれば影が伴い、光もあり闇もあり、というのが創立している sanctuary の姿となるでしょうし、それこそが希求していることなのだと想います -- ちょうど、生きものたちに触れていれば、鬱蒼とした暗いところや地中を好む生きものも、夜闇の中で活動する生きものも、明るいところや太陽を好むものと同じく、沢山いて、それでこそ豊かであるように。

「光を入れ」たいと感じるのは、ここで書いた例では、「里山」として人が本来手入れして(片づけたり間引いて)いたけれども、放置されたままとなっているために、太陽の光が得られなくなってモガイテイル植物たちを「里山」本来の姿に戻すための試行錯誤や、闇として留まらざるを得ないでいるけれども本当は癒されて天に昇華して光の中に消えていきたいナニモノカに対してのことです。それらさえも、どうすればいいかの答えは一つではありません。そして、実力がなくてできないでいることの方が多いです。

限られた土地ですが、光を嫌う植物が生きられる日陰や、鳥や動物たちが隠れる場所は、常に確保しながら作業します(… というか、手が回らないし … 。)夜行性の生きものたちについては、もっと勉強しなければなりません。

陽の当たらない影の部分も、都会とは違い照明の一切ない暗い夜闇も、かけがえがなく、また美しく感じます。

ここには、そのような夜闇の空に浮かぶ満天の星もあります。










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