hearing the unheard voices

小鳥たちと対話し、自然と人とが調和できるバード・サンクチュアリを創立しています。http://homepage2.nifty.com/birdsanctuary/index.html

光の花

mullein


とても長い間、念願だったマレイン(ビロウドモウズイカ)の花が咲いてくれました。

マレインは背丈1.5m以上となる二年草で(ゴマノハグサ科)、とても大きな、柔らかくてふかふかの葉っぱを持つ薬草です。古来、呼吸器系、熱さまし、利尿剤、関節炎、耳の不調、神経系など、多くの症状に用いられてきました。特に、精神的な原因による不調には有効でした。茎の中には白い髄があって葉も茎も燃えやすいので、オイルに浸して蝋燭としても用いられてきました。

更には、古代から、災厄や病気から身を守ってくれる、暗黒の力から身を守ってくれると信じられていたようです。また、魔女が儀式のときにマレインを使うと言われたことから、「魔女の蝋燭」と呼ばれていたという説もあります(アン・マッキンタイア『花のもつ癒しの魅力』産調出版 1977)。

マレインは、その凛と伸びる姿勢からも、薄い金色の花弁からも、内にある強い光を留めて芯から発する花であり、まるで進んでいく道を照らし示してくれているようです。

長年この花に憧れて、sanctuary の荒れ地のあちこちに、いろんな方法で植え育ててみましたが、二年目に光の花をつけてくれたのは、今年が初めてです。しかもこれだけ大きく、悠然と、光を発しながらこの地を守護してくれています。




このページのトップへ

樹の声 (2)奇跡

不思議な、奇跡としか想えない出来事が起きました。

都心滞在中の数日、駅から戻る道すがら、あの蠟梅の樹のある場所は通るのが辛くて、一度は回り道をしたのです。けれども、最終日、圧倒されるほど強い緑の力に助けられ、次なる命の芽吹きを祈る気持ちで通ってみました。

川沿いの緑の中、分譲中のその場所に来たとき、ブルーシートの敷かれたその土地に、たった1本、残されている樹が目に入りました。先に見たときにも目に入っていた気はすれど … ブルーシートに囚われて悲しみだけで一杯になってしまったような ―― 

樹に小さな紙の札がかかっていました。

roubai card

… !  

 「地域のみんなが
  大好きなこのろう梅を
  少しでも長い間
  切らないで残しておいて
  もらえないでしょうか
  お願いいたします!」

… !!!

整備された土地に、横に伸びた枝を払われながらも、残された枝に精一杯の緑の葉を芽吹かせているその樹が ―― あの蝋梅??

どなたかがこの樹を想い、その方のおかげで樹が残されている … 

―― ああ、そうでした!

静かな気配を感じて振り返ると、「その樹にかけた札、いかがですか? わたしがかけたのです」と、澄んだ声の女性が声をかけて下さっていました。そこには、茶色い優しそうな犬を連れた、上品なご夫妻がいらっしゃいました。

……

ああ、何てこと!

その女性は、経過を話して下さいました。元の持主の方や不動産業の方と話をしてできる限り長い間樹を残してもらえるよう頼みこまれたこと ―― 勿論、それは次に土地を手にされる方次第ですが、今のところ不動産業の上層部の方は受け入れてくださっているとのことでした。

不動産屋の看板がかかり、青いシートの敷き詰められたその土地を見てショックと悲しみでいっぱいになるだけだったわたしには、この樹と札が目に入らず、瞬時に世界から遠のいてしまっていました。けれども世界は、現実にはこの方の勇気ある行動で保たれていました。蠟梅の樹は、今のところ、残されているのです!

わたしは悲しみで諦めたけれど、諦めず行動された方がいて、樹は救われるかもしれない ―― 恥ずかしさが押しよせてきました。が、それを押し流すように蠟梅の樹の気持ちがからだの中に流れこんだ感じで、彼女に感謝していました。

―― ありがとう、ありがとう、ありがとう!!

あなたのおかげで世界は尚、美しい。


連れていらしたワンちゃんも人を助けるワンちゃんだと伺いました。



その時ようやくあの道を通れた奇跡を想います。

生きものに優しい人がいるなら、希望は確かにあります。

少なくともわたしは、希望をもって歩いてゆけます。


Yさま、こころより感謝いたしております。






このページのトップへ

樹の声

都心での帰り道、久しぶりに川沿いの道を歩いて、悲しいことがありました。

青いシートが敷かれた分譲の看板のある空間がぽっかりと浮かんでいて、大好きな蝋梅の樹がいなくなっていました。

毎年の冬の終わり、まだ何もかもが凍てついて命が地中深くに潜っている時期、しいんと冷えた空気の中、いち早く漂ってくるのは、その蝋梅の香りでした。

はっと見上げて、春の始まりを悟ります。

ずっと昔から、わたしにとって春の季節の始まりは、その蝋梅が教えてくれていたのです。

そっと近寄って、白い息を吐きながら、その枝にいつの間にか生まれ、膨らんで、開かんとする蕾を見つけます。

明るい春の色でした。




ここ一~二年、とても気になることがあります。

邪魔なので伐採しても、また必要に応じて都合のいいところに植栽すればいいのだから -- というヒト側の声を見かけることが多くなったことです。

木は、歩いて、(ヒトの)邪魔にならないところに移動することができなくて -- 


樹は、命です。

植物は、人間と同じように、集合意識の中で夢を見ていることが多いと感じますが、人間と同じように、命あるものです。

命が邪魔なので、別の命で代用するって --

できますか?

樹は、もちろん人が、必要な時にその恵みの木材をいただくことはありますが、
大量生産できて大量消費する商品(人造物)では、ないです。


いろんな種類の樹があって、同じ種類でも根を伸ばした地域によっていろんな生き方をして、同じ地域の同じ種類でも各々一本一本の命があります。

そして、一本、一本の樹の、声があります。

夏の日照りの中、大きな影を作って、わたしたちを涼ませてくれる樹。
小動物や、鳥たちに棲み家や隠れ家を与えてくれる樹。
美しい花や、妙なる香りや、美味しい果実や種子を授けてくれる樹。

天地を繋ぐ樹。
宇宙と繋がっている樹。
神様の宿る樹。

 (アイルランドでは、妖精の宿る樹がそこここにあって、
 高速道路が増設されるときも、その樹の場所は回避される
 ようですね。ドイツでは、市民が大好きで敬愛している樹は、
 個人の土地であっても伐採の反対運動が起きるようです。)

蝋梅の樹がいなくなり、度々こういうことが起こると、わたしも胸を閉ざしそうになります。でも、樹木たちがわたしたちに投げかけてくれている優しさや気高さはちっとも揺らぎません。それで、恥ずかしくなって、樹に対してハートを開き続け、尊敬の気持ちでいっぱいでいるしかありません。

樹木は、わたしたちを待ってくれているような気がします。

友達になってくれる樹を、それぞれの場所で見つけてみませんか。
日々、(目線だけでも)挨拶し、語りかけてみませんか。
(人の目が気になるなら、誰もいないときに)そっと抱きしめたり、もたれたりしてみませんか。
何かの機会があったら、記念樹を植えて、その樹に守ってもらいませんか(きっと、応えてくれます!)。

ちょっとコアなんですが、自分にとって特別な樹と「あなた - わたし」という間柄になってみませんか。
(絶対、とても、とてつもなく、素晴らしいことが起きます。保証します!)

jousui












このページのトップへ

マヌカさん

冬の間、ひそやかな大切な、いつも気に掛けてしまう友は、マヌカさんでした。

マヌカは、薬効の高いその蜂蜜でご存じの方も多いと思いますが、ニュージーランド由来のフトモモ科の低木です。薬草好きの方は、ハーブとして、またアロマテラピーの精油として、また抗菌・抗ウイルス作用の強いオイルとしてもご存じかもしれません。近縁の薬木にティートリーがあります。マヌカは、ニュージーランドのティートリーと言われます。

ニュージーランドにはマヌカの広大な森があるそうです。マヌカの木は、高山、海際、活火山地帯など、養分の少ない土壌にも根を広げて生育します。低く耐久性のあるマヌカの木は、マオリ族の間でKahikatoaと呼ばれ、神聖な木であると考えられています。マヌカオイルの持つ精神に対する作用は、表現できないほど優れています。

こんな素敵な植物ですが、これは ―― マヌカの木のそばに来られた方、触れてくださる方にしかわからないと思いますが ―― 蜂蜜やオイルだけでなく、‘木そのもの’が本当に心地いいのです! 生き生きと育っているマヌカさん、光を浴びているマヌカさんは、瑞々しく柔らかく緑に輝いていて、周囲の空間までも綺麗な緑(今地球にとても必要な色!!)に煙らせる力があります。

ティートリーやマヌカさんは、傍に寄り添っていたいと感じる不思議な何かがあって、わたしはずっと大好きです。 ―― が、育て方が難しくて(耐寒性がなかったり、必要とするお水の供し方がわからなかったり)実は可哀想なことに、大切にしたにもかかわらず、二、三度失敗してしまいました。‘植物の声を聴く’ことができなかったのです。

マヌカさんともう一度暮らしたくて、昨年の秋、一鉢をお迎えしました。寒さに弱く、「水切れも駄目、でも根腐れも駄目」の加減も分からなく、sanctuary と都心との行き来の際、常に一緒でした。文鳥の apas 君とマヌカさんがいつも一緒だったのです。それどころか、sactuary では家の中もかなり寒いので、文鳥の apas 君もマヌカさんもわたしも、一部屋を温かくしていつも一緒に眠っていました。夜眠る枕元に、マヌカさんもいつもいたのです。

初めて、マヌカさんと健やかに暮らせています。

それどころか ……


マヌカ1

マヌカ2

マヌカ3
 (K氏撮影)

まだ小ぶり、37㎝の小木だというのに、12月末あたりの一番寒くなる頃から幾つにも分かれた小枝に無数の蕾をつけてくれてこんな可愛いお花を咲かせてくれました。


冬の、厳しい、お花の途絶えた数か月、昼間は家の中の日だまりに、夜は枕元に、マヌカさんのお花は微笑んでいてくれました。

今も、まだまだ咲いてくれています。

大切に思う気持ちの、その何倍もの気持ちを、マヌカさんは返してくれています。





このページのトップへ

雪月

あっと言う間に今年最後のひと月となってしまいました。
「師走」というと何だかホントニ走り出さなければいけないような、忙しない感じがしてしまいます ―― 12月の呼び名、「師走」以外に「苦寒」「暮古月」「雪月」「春待月」があるそうです。このうちの、「苦寒」は冬真っただ中の寒さから来ており、「暮古月」「春待月」は来る新春を待っての由来らしいです。寒さは「苦」だけにしたくはなく、でもやはり12月は春からはだいぶ遠くて、冬の愉しさ、ワクワク心躍る気持ち、嬉しい出来事、を追いたくて、わたしは今年から、「師走」をやめて「雪月」と呼ぶことにしました。

先の突然の大雪の時、都心との往復でやきもきしたため、昨日愛車をスタッドレスタイヤに履き替えてきました。これで雪月の準備整いました。

タイヤを保管してある山仕事用の物置き小屋で作業していて、ふと、得も言われぬ優しく甘く上品な香りを嗅ぎました。こんな季節に ・・・・・ 何の香りでしょうか?

ふんわりと優しく甘くて、古風で奥ゆかしい品があって、どこかで嗅いだことがあるのですが、こんな新鮮な空気となって吸い込むのは初めてのような ・・・・・ ?


―― それは、枇杷の花でした。

biwaflower1
biwaflower2
 (枇杷の花。奥に観えるのは
 緑の実をつけた栴檀の枝です。)

薬用にする枇杷の葉の焼酎漬け、同じく薬用の枇杷の実の蜂蜜漬けと、枇杷は10年以上身近で大活躍してくれる尊い樹で、sanctuary には何本も植わっています。枇杷の葉の焼酎漬けは、年代物のものもあり、自分だけでなく、周りにいる様々な方々の皮膚のトラブルを癒すのを助けてくれました(化粧水、虫刺され、かゆみ止め、アトピー皮膚炎、肌荒れなど)。蜂蜜漬けの方は、病後の方や夏負けを起こした方の回復のために働いてくれています。

枇杷は、大切過ぎて、いざと言うとき連れて逃げられるように(?笑?)鉢植えでもいてくれて、その鉢植えの枇杷の樹に今年初めて花がついたのです。(地植えの木々はもっと大きいのですが、この土地の寒さゆえ、花はつけられないのかもしれません ―― ミカン類の木々がそうなので。) 

花の香は、美味しい実の蜂蜜漬けの、その香りに似ていて、それ故どこかで嗅いだことがあるけれど、でも初めての新鮮さなのでした。

飾り立てた派手さも気取ったところもありませんが、命の力を感じさせる素のままの花、そしてたくさんの人を癒してきた慈愛の優しさがそのまま香りとなっていました。






このページのトップへ

Search

Information

sumiko

Calendar

09月 « 2017年10月 » 11月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

Recent Entries

Recent Comments

Recent Trackbacks

Archives

Categories

Links