hearing the unheard voices

小鳥たちと対話し、自然と人とが調和できるバード・サンクチュアリを創立しています。http://homepage2.nifty.com/birdsanctuary/index.html

夏の日の森 ~3~

夜の間に、細胞のひとつひとつが活性化ていくようでした。

明け方前、雨が降り出したので、慌てて雨の振り込む窓を閉めて「ああ何てこと・・・ 明日の作業はできないかな」と心配しながら、眠りにつきました。それでも、明るくなった5時半には目が覚めました。S先生はすでに起きていらっしゃるのか、階下で物音が聞こえます。雨は小ぶりになっていました。

6時、S先生にご挨拶して、すぐに雑木林に入ります -- そう、夢だったんだ! 朝起きてすぐに森の中を歩くの。中では、雨に当たることもなく、おき抜けのボーとしたまま、緑がからだに染み込んでくるのに任せます。

ホタルブクロの可憐な花が、雨滴に揺れています。
昨日刈った草の上に、アカガエルがいます。草刈りのときは追い払ってしまったけれど、無事でよかった、よかった。
アカガエル

  (ピンぼけで、ごめんなさい)

薫り高い紅茶と美味しい朝食を優雅にいただきながら、今日の予定を話し合いました。時々雨が強くなるので、”農協にでも見学に行く”(八郷の野菜でものぞきに)なんて案も出たけれど、「やっぱり草刈り続行!!」と気合を入れて、ビニールのレインコートをお借りした頃には、雨脚も弱まってきました。

草刈りを始めると、何と雨はやみました -- うん、恵まれてる(やっぱ、ここ<=雑木林>にお邪魔するときはいつも)。

午前中、続けて樹間の狭いところを中心に、草刈りをして、時間があったので、雑木林の先まで楽に歩けるように、道を作るように草を刈りました。さあ、真夏の草刈りは、これで終わりです。

S先生が、前回訪問したときに録音されていた森の音をMDでダビングしてくださっていました。早朝から、わたしが到着して車のドアを閉める音や、そこからの会話の音声も入っています。改めて、森の命たちがが朝に目覚めて声をあげていく生き生きした様子を実感します。

今回、夜になって視界が利かなくなって見て改めて思ったけれど、音で感じるのは、とてもいい勉強です。森の音の世界 -- 機会があったら、是非感じてみてください。

夏空


S先生と奥様、ありがとうございました。小露鈴とgaeaちゃんもがんばってくれて、夏を実感できるときが過ごせました。
このページのトップへ

夏の日の森 ~2~

雑木林に濃い闇が降りました。

あっと言う間に、夕闇から深い群青の闇が広がり、今は森全体が真っ暗です。蜩の声のせいでしょうか、風の中にほんの5グラムほど、秋の気配が混じっている気がします。

夜の森 -- S先生の御宅のテラスの灯り以外、明るいものはありません その灯りだって、消してしまうと、森の闇の中に包まれてしまう感じです。

そこで、突然ですが -- 意図もしなかったのですが、わたしの感覚のスイッチは、ものすごく喜んでしまったのです。

そう、目で見えるものは森の闇だけ ・・・ しかも森の中は夜どうなっているのかなんて、想像もつかないでしょう? (いつも、つくば西大通りに面し隣近所にも接していて、夜通し車の流れや人声 -- 金切り声やパトカーのサイレンやつかまりそうな車の逃げる音も -- が響きわたる夜を過ごしているもんね) 

目では闇しか見えないと -- 夜は、一瞬の間だけ、ものすごく《し い ん》と静まり返ってしまって、こんな静かな夜があったのかしら、と嬉しくなります。でもそれも、一瞬だけ -- 次の瞬間には、わたしの目(視覚)以外の感覚がものすごく息づいてきて、大変沢山の音や声が届いてきます。シャー シャー ヒー ヒー ミーン ミーン ジー ジーという蝉の声・虫の音。大粒の雨が数滴だけ大きな葉にぶつかったような音。

わくわく どきどきします。S先生に懐中電灯をお借りして、森の中に出てみます。ほとんど暗闇です。臆せずにずんずん進んで、その暗闇の中に浸ってみます。足元をしっかり踏みしめて、立ち上がって背伸びしたり、しゃがんで丸く小さくなってみたりします。わ~ 夜の森の中にいるよ~ (←それほど新鮮な驚き!) 

風が甘いです。空気は湿っています。大きな雨粒が当たるような音は、高い樹木から葉っぱや小枝が落ちたり、落ちるときに何かにぶつかったりする音だったんだ! これだけの規模の雑木林だと、葉っぱや小枝は間をおくことなく、始終どこかで落ちていたのね。昼間は気付かなかった。虫たちでしょうか? シーとかシャーとか高周波の音を出しているだけでなく、樹々の下辺りを飛び回っているようです。目が慣れてくると、白い蛾のような虫がひらひら円を描いて飛んでいるのや、蝉の影やらが、識別できます。草刈りの時には退散してしまったアカガエルやアマガエルも、戻ってきてくれたようです。カエルは、合唱するというよりは、あちこちに散らばって、自分なりのやり方でマイペースに歌をうたっています。この森深く、夜も沢山の命が息づいているし、活動しているようです。

昼間刈った草の香りが、プーンと強く漂っています。この香り -- 刈り始めたときにも感じたのだけれども、6月に1度目の草刈りをしたときの香りとは確かに違う。うまく言えないけれど、草の匂いって、「草の香り」「青臭い」という以上のものなんだ。初夏の爽やかな牧歌的な青い感じと比べて、今の草の匂いは、もっと濃くて、成熟して、アクがあって、甘くて、妖艶な感じ。刈られた後しばらくして乾いてきて、その香りが今は雑木林いっぱいに広がっています。

わ~ 夜の森って、魅惑的だよう、興奮するよう、とわたしの感覚はもっともっと感じて受信したがっています。

そして、極めつけは -- 時々、樹々の上の方、奥の方から、かすかに聞こえてくるキュルルッとか、クルッという小さな、短い音。

これって、”鳥のねごと”なんじゃないの?!

鳥も寝言をいうかって? -- ここだけの話、小露鈴・gaeaは寝言を言うんだよ。チッという短い、微かな、溜息のような声を出して、そっとのぞくと寝ていることがあります。ついでに、人間に起こされて、半分寝ぼけて小露鈴は小さくミャーミャーとかミューミューとか鳴くこともあります。ナイショだけど、うちに来てくれたばかりの頃、gaeaちゃんは寝ながら歯軋り(正確には《嘴軋り》ということになるんだけど)をしていました。

うわ~ 楽しいな。野鳥さんも寝言を言うんだ。その寝言を聞いて、「あ、これはヒヨドリの寝言だ」「あのメジロ、嫌な夢でも見たのかな?」なんて分かったら、さらに楽しいだろうなあ。

*******
翌朝、S先生にこの話をもちかけると、「ああ、よく(そんな風に)鳴いています」とひとしきり話の花が咲きました。寝言や独り言もあるかもしれないし、枝などにくっついて止まって眠っている傍らの相棒や仲間に、呼びかけているかもしれません。

鳥さん、このたび森の近くで一晩明かせたおかげで、あなた方とまたひとつお近づきになれた気がします。
このページのトップへ

夏の日の森 ~1~

八郷のS先生ご夫妻のところに、今年二度目の草刈りに行って来ました。今度は泊りがけで、森の中で朝を迎えます。森の中で目覚めて、目覚めるとすぐ森を歩いて ・・・ は、夢だったんだあ!

でもでも、お泊りということは -- そう、小露鈴とgaeaちゃんも同伴です。慣れないドライブ、慣れない場所での生活は、鳥さんには言葉が通じないからどうしてなのか伝えられないだけに、ちょっと可哀想だけれど ・・・ ”森の中で目覚めたい”は、長いこと夢だったので、許してね! いつかは my bird sanctuary の森の中で暮らすために、大切な大切な経験になるから・・・ もしどうしてもパニックになりそうだったら、その日のうちに引き返すから・・・ と頭を下げて、出発です。

いつもの朝日峠越え -- 登りも下りも結構な斜面で、急カーブが多く、その上、暴走車避けのための段差が道路上に設けてあるので(どんなにゆっくり走っても バン バン バン と車がジャンプします)、小鳥連れには最悪の行程 -- それでも、慣れない道を遠回りして、迷ったりして、長時間ドライブになるのは避けたいと、迷った末、敢行です。

やはり大変な道中でした。gaeaちゃんはトランクの中できょときょと。小露鈴は助手席で、わたしと一番近いところに張り付いて、止まり木に足を踏ん張って、果敢な顔で前方をしっかり見つめています。ときどき、わたしを見ては、「チャチャチャ チャチャチャ」と訴えるように鳴きます。

「何よ何よ、どうなっちゃうのよ!」という叫びと、車の揺れや景色の流れていくのを感じて「すごいよすごいよ、こんなになっているよ!」という訴えのミックスした感じの表現に聴こえます。ここ数年の小露鈴の感情表現の多様さ・豊かさは目を見張るほどで、それを鳴き方や声の質や動作・表情で告げるときの微細さにもはっとさせられます。

でも、そんなこと言っている場合じゃないんだ ・・・ 「心配ないんだよ。素敵な森の中に行くんだからね。みんな一緒だし、そこの人たちもとても優しい素敵な人たちだからね」とこちらも伝えられれば良いのですが・・・

何とか無事にS先生宅に到着し、小鳥たちを宥めてから冷たいお茶を戴きます。連日の猛暑で、すでにじわ~と汗をかいていて、冷たいお茶の美味しいこと! いつものようにとても温かく迎えてくださいます。

雑木林は鬱蒼と茂り、こんもりとした濃緑のドームのようになっています。日の当たる箇所とそうでない場所、それに開拓した時期や樹々の移植のされ方の違いによって、下草の伸び方も随分と違っていました。今回重点的に草刈りする場所は -- うわあ、いろんな草が丈高くなっていて -- 刈り甲斐があります(やる氣出てきました)! 

つくばで「暑い、暑い」とうめいていた日々で、それは八郷でも変わらないのですが、雑木林の中はさすがに風が涼しい! というか、空気が爽やかなせいでしょうか、風が甘くて美味しいです。

作業開始! さすがに汗が出ます。でも、いつもながら”緑と接したい!”という強い思いに刈られているので、暑くてだらだらしていた自分はどこへやら。からだが軽く動きます。ただし、暑さのため頭はボーっとしているのか、草刈り機にガソリン入れて、ガソリンタンクの蓋を閉め忘れちゃったり ・・・ いつもに増して、”ぽけぽけ”状態がひどくて、すっかりご迷惑かけちゃいました。

今回のS先生の御指示は、「広いところではもう草刈機の使い方は慣れたろうから、あとは斜面とか、石のあるところとか、木が密生して這えている樹間とかに慣れることです」とのことで、比較的背の低い躑躅の樹々を中心に、樹間が狭くて、思うように草刈り機を動かすのが難しい箇所に挑戦です。しかもそこは、シノダケ・チヂミザサ・キツネノマゴなどを中心に下草がワッシワッシと生えています。

まずは、”刈ってはいけない”竜胆や山椒の若木の安全を確保します。”刈ってはいけない”草木には、竹の棒が立ててあるのですが、そこに草がはびこって、しかも竜胆は倒れて他の草と絡まっていたりするので、竜胆を“発掘して”、起こして、助けあげます。そして、周辺の草を鎌で刈って、刈った草で竜胆を竹の棒にやさしく括りつけて、草刈り機で間違って刈ってしまわないようにします。

その後、午前中一ラウンド(草刈り機のガソリンがなくなるまで)刈って、それからシャワーを浴びて、S夫人が細やかに作って下さったお昼を戴きます。夏野菜の煮物や、天麩羅や、お素麺や ・・・ どれも本当に美味しいこと! そして、その日運転しないで済むため戴いたビールの冷たさの感動! いやいや、こんなに”楽園気分”になってしまうと、午後から働けません。勤勉さが飛んでしまうじゃありませんか・・・

アマガエル

テラスにある観葉植物の葉の上には、可愛いアマガエルがちょこんと座っています。

前回訪れたときには、四十雀の雛たちが水浴びするし、オタマジャクシ(こちらはアカガエルのもの)がいるしで水を抜けなかった池も、今回は水抜きしてあります。メジロ・ウグイス・ヒヨドリ・雲雀・カラスなどの声がしますが、夏の森は鬱蒼としていて、鳥たちは姿を現してはくれません。

さぼるつもりじゃなかったのですが、昼食後はしばしお昼寝タイム。暑い盛りなので、ちょっと休息です。わたしは、今晩とめていただく部屋へ、小露鈴・gaeaの様子をみにいきます。彼らは、違う場所に来て感じたことを何だか一生懸命訴えています。大丈夫だよ、と彼らの相手をしながら、横たわると、窓からは木漏れ日を通して薄蒼い空が見えます。栗の木の枝葉や青い実が窓のすぐ近くまで来ています。

部屋には、三方に網戸を張った窓があり、風が気持ちのいいほど抜けていきます。温度からすれば、やや汗をかく程度だけれど、風が気持ちよくて、もちろん冷房は入れていません。気持ちい~い。

あ~ コンクリ建ての古い官舎の最上階(7階)で、風が通らず隣とも密着してて、しかも西日がもろに差込んで、夜になっても30度を下ることはなくて -- 環境問題これほど気にしていながら、もうやっぱり健康上の問題からエアコン入れて、それでも温度が下がらず扇風機回して、それでも「ア゛ツ゛イ ア゛ツ゛イ」とうめいていたつくばのわたしの夏は、いったい何なのだあ~ 

雑木林と接し、青緑の風が吹き抜けるその部屋では、夏の暑さも気持ちよくからだが受け入れ、からだに馴染んでいく。あ~ もう、こういう生活をしていないのが、すごくあほらしくなってきたぞ。

そんなお昼ねタイムの後、太陽のやや傾きかけた3:30頃から、また一仕事です。

今回のテーマ、<樹間の狭い箇所の下草刈り>の難しさは、草が茂っているために”刈ってはいけない”草や木の幹を傷付けないように、木と木の狭い間を刈ること。草刈機を動かすと、後ろに障害物があったりして、それにぶつかったりすると草刈りの刃が思わぬところにはじけたりして危ないので、常に後ろにも注意して動かすこと。狭いところにかがんで入っていったり、木と木の狭い間の奥まで刈るためにからだをうんと伸ばしたりと、身のこなしもいろんな危険に留意しながら上手に動けるようになること。
 それに、真夏ですから、マムシ君にも注意して、バックで歩いてはいけません。(前を進むときも、マムシだけでなく、バッタやらカエルやらが飛び出してくるので、悲惨な事故にならないよう注意!)

夕闇が訪れかけた頃、再びシャワーを浴びて、S夫人お手製の美味しいケーキとお芋のお菓子、冷たいお茶でティータイムとなりました。

夏の夕ティータイム


全身で動いて汗を流した後、暮れなずんでいく雑木林を見ていると、もうほんとにボーっとして、森と一体化して呼吸するだけになっています。森の中の多くの命たちもまた、一緒になって呼吸しています。

疲れたのか、小露鈴・gaeaも早々に眠ってしまいました。わたしも早めに、ぐっすりと眠れそうです。
このページのトップへ

再生 ~2~

境内脇

大井神社の静寂と平穏は、なんとこころが安らぐことだろう。

先輩のAさんが先を譲ってくださり、静かに参拝した。
特に何かをお願いするとか、お伺いを立てるとかではなく、ただそこに静かに包み込まれて手を合わせた。
大井神社苔


夏の太陽の下、神社のある山は鎮まって、境内や参道には大きな樹々が木陰をつくり、風が吹き渡ってゆく。なんと居心地のいいことだろう。降りしきる蝉の声も、ヒヨドリやカラスの鳴き声も、静けさに溶け込んでいく。ハグロトンボたちの繊細な黒い動き。

大井神社参道


やっぱり来て良かった。
ここからまた歩み続けられる。

もう一度、Aさんと一緒に、瑞々しい田んぼの緑・山の緑を目にして、神社の地を後にした。

*****
パンと果物を見繕って、『陶歌』さんのところで皆で楽しいお昼。

陶歌さんアレンジ

(『陶歌』さんのお店の中。エノコログサが涼やかに活けてあった)
このページのトップへ

再生 ~1~

my bird sanctuaryを創立しよう!と決意した土地について、地主さんとの交渉が長引いて「秋まで待つ」ことになった。

5月9日のブログ、『processとしてのbird sanctuary』で、

 土地を入手したからといって、それだけでは“聖地”はできない。
 my bird sanctuary はプロダクツではなく、命との美しい調和を
 探っていく果てないプロセスなのだ。その軌跡の中で、光が広がっ
 ていかなければ、土地を入手したところで命への愛溢れる空間とは
 ならない。

と感じて、この一瞬一瞬も“プロセスの中にいる”、そして”-ing”なんだ、と感じようと決めてきたけど、そして、自分の内面にあるsanctuaryが拡がっていくのでなければ、この夢は真実とはならないのだと、信じてきたけど--。
 この期間、「停滞でなく前進」と感じるのは結構難しくて、また、自分の内面にあるsanctuaryを課題にすればするほど、《まだまだなんだ》という点が見えてきたりして -- 結構しんどかった。「今の学びは何だろう?」「全てがGOサインでないときこそ、そこにきっと学びはあるはず」と感じるのだけれど、ここ数ヶ月、そうして向き合った自分自身や自分の内面、そしてそこにあるはずのsanctuaryの姿、いやいや自分の内面とsanctuaryとのギャップを見つめるのは、実に辛かった。

相当努力した(でも結構、無力感から無気力状態にもなっていたな~)後、結局、ずっとこころの奥で鳴り響いていた声 -- 「大井神社にもう一度行け」 -- に従うきっかけが現れてくれた。

常磐道を北上し、友部のインターチェンジで北関東自動車道で笠間に向かう。いつも、ここでつくば近辺から続いてきた田園風景が一変するのを肌で感じる。道はなだらかな山に囲まれて、緑に潤いがあり、青々した風が香ってくるように感じるのだ。
 一言で言うなら、《自然》が生きている。息づいている。
 ここまでの景色では人間に破壊されたり征服されたりして、あるいは開発の手がかかる寸前で、息も絶え絶えに感じられる自然が、この道ではまだ生き残っている -- そう書いてしまうと、ここまででも美しい田畑や山林が残されているので申し訳ない気がするが、それでも「《自然》が生きている」と、この道に入ったとたんに、肌で感じて、感動して、嬉しくなってしまう。
 生きた自然が主人公のままだ。

この夏何度、この道に入ったときの高揚する気持ちを想い、景色の一片一片を想像してみたことだろう。

それで、いきなり泣いてしまった -- そう、「涙する」なんて生易しいものではなく、感情というよりは、魂が潤って、揺さぶられるような感じで、北関東自動車道を運転しながら(おいおい一応、高速道路運転中だぞ)、とにかく泣いた。山に抱きしめられながら、おいおい泣いている感じ。青い風が吹き渡り、白い鷺が大きな翼を広げて道路を横切っていく。薄蒼い空を、燕も渡っていく。
 もう、何を見ても泣けてくる。

やっと居心地のいい自分に戻れた。ここに来たかったんだ、と確認でき、わたしはここにいたいのだ、と分かり、 sanctuary を創るどころか、ずっとここで癒されてきたのじゃないか、と想った。

一本でも木を植えたい、自然を再生したい、と想っているのに、圧倒的な自然の生命力に、わたしの方が再生してもらっている。

恥ずかしげもなく道中泣き続けて、そのまま懐かしい『陶歌』さんのお店まで向かった。いつもの優しい笑顔が眩しい。そこで、ずっと後押ししてもらっている染色家Aさんと待ち合わせて、しばらくおしゃべりしてから、Aさんと神社に向かった。

大井神社田んぼ


見て下さい! 神社の麓の田んぼは鮮やかな緑色!! 稲にはもう穂ができて、暑い日ざしが豊かな実りを約束するよう・・・

青栗の実


神社に登る道すがらの小さな栗畑でも、クリの木が青い実をつけている。

行きは、境内の脇に出る急な階段を上ったのだけれど、その道は、ひそかに「瞑想の道」と呼んでいる道で、最初に訪れたときから、この道ではこころがすっと静寂と平穏で満たされるのを感じる。
 今回は、不思議なことに、黒い羽ではばたく、そして胴体がこの世のものとは思えぬほど美しいエメラルドグリーンに輝く、ほっそり華奢な蜻蛉が、後から後から立ち現れた。その蜻蛉、黒い繊細な四枚羽を震わせるように飛び、境内の林の下草にとまったときにも、時折、まるで喘ぐように羽を開く。ブーンと一直線に飛ぶシオカラトンボたちとは全く違う、繊細な羽ばたき。
 エメラルドグリーンの美しさに、芸術家のAさんはもう、大騒ぎ。
 写真を撮れ撮れと構えるが・・・

ハグロトンボ


小さくしか取れなくて、分かりにくくてごめんなさい。写真を撮ろうとすると、下手すりゃ帽子やらカメラにまで止まってくれる御馴染みの蜻蛉さんたちとは違い、こちらが遠くから意識を向けるだけで、何度撮ろうとしても、スイ~と優雅に交わされてしまった。(写真のまん中にいるんですが、ほんと、目を凝らして探さなければ分からない小ささです。ゴメンナサイ)

*****
本日、八郷のS先生にお伺いを立てると -- ハグロトンボではないか、とのこと。さっそく調べて -- 図鑑の写真を見たら、そうだった。
このページのトップへ

Search

Information

sumiko

Calendar

07月 « 2006年08月 » 09月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

Recent Entries

Recent Comments

Recent Trackbacks

Archives

Categories

Links