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hearing the unheard voices

小鳥たちと対話し、自然と人とが調和できるバード・サンクチュアリを創立しています。http://homepage2.nifty.com/birdsanctuary/index.html

光ともして ~1~

11日の大規模な地震、その後に続く余震、そしてそこから引き起こされた被害、不安やこころ痛むことの数々、その連鎖 … 皆様ご無事でしょうか。日々、大丈夫でしょうか。

地震当時、ちょうど土曜出勤の代休で、わたしはバードサンクチュアリの地にいて、苗木たちの世話をしていました。ど~んという大きな音と共に、空へと土煙が上がって行き、空が土の色に染まり、その中を(前の池に居た)白鳥や鴨たちが逃げ惑う声をあげて旋回しました。激しい揺れに、わたしも尻もちをついてしまい、そのまま大地につかまるようにしていましたが、その大地にピキピキ~ッと地割れが走っていくので、これは大変なことになったな、と茫然としました。土地にある古い家が激しく揺れて、壁のタイルや瓦がガラガラと崩れていきました。様子を見に行こうとしても、激しい揺れに立ちあがることができない。
 道路を隔てて向こう側の家のうちの二軒の瓦が、がらがらがらと全て下に崩れ落ち、他の家のブロック塀がこれもまたガラガラと音を立てて崩れ落ちました。

土煙の上がる、土色の暗い空と、家々の崩れゆく信じられない光景は、現実ではないかのようでした。

激しい揺れは、いったん収まったかと思いましたが、次々と余震が訪れます。

携帯電話で家族に連絡しようにも、何度試みても電話はかかりません。

しばらくの後、消防車や救急車のサイレンの音が遠くで、近くで、ひっきりなしに聞えるようになりました。

家の玄関まで何とか歩いて行きましたが、玄関前に、崩れ落ちたタイルが散らばり、玄関自体が歪んで、開け閉めができなくなっていました。家の中のものも全て倒れて散らばっていました。これは、今まで経験した地震の比じゃないな、と想いました。

携帯でメールだけは通じるようになったのが、1時間以上後で、高速が閉鎖となったことを知りました。同時に、市の放送で、断水と茨城県の80%が停電で復旧の見込みのない状態であること、家屋が倒壊した住人のために避難所が設けられたこと、高速道路の閉鎖が簡単に解かれるようなものでないことを知った後、時間をかけて心を落ち着け、結局一つの結論に達しました -- この地で、電気も水も止まってはいるが防寒をしながら留まった方が安全。でも、つくばにある7階建ての宿舎最上階のわたしの部屋には、小鳥たち(文鳥二羽)がおり、多分、鳥かごがひっくり返り、家具が倒れ落ち、しかも電気が止まってしまっているだろう。この揺れの中、小鳥が助かっていたとしても、そのまま一晩過ごせば、小鳥の命が危ない。このままでは小鳥の命が危ないと分かっていて、ここで避難していることはできない。何とか、一般道を抜けて、つくばに戻る。絶対に安全に、戻る -- 玄関が閉まらないのを、全身で体重掛けてぶつかって歪みを少し是正して、何とか戸締りをしました。心配してメールをくださった方々に「7時に出る」と連絡して、守護のエネルギーや「いざとなったら助けに行く」という温かい励ましをいただきました。

遠回りではありますが、空いていて慣れている抜け道 -- そのまま笠間に向かって、笠間から八郷に抜けて、筑波山の東側を廻るという道を行くつもりで、笠間方面に向かうと、すぐに道路閉鎖にぶつかりました。アスファルトの道が歪み、たわんで、切れているのです。山を通る抜け道は駄目になっている可能性が高く、危ないと思いました。

海に近い方、霞ヶ浦沿いに南下することも考えましたが(実際はそちらが地震被害が大きかったので、これも危ない所でした)、やっぱりナビの示す王道、水戸に向かいそこから東京へと向かう6号線で行くことにしました。が、6号に向かう道はすでに、おびただしい車の列が全く停止してしまっているほどの渋滞。ほとんど前に進まない様子に、ガソリンが足りるかどうかの心配が出てきました。それでも、最も確実に帰れるであろう6号に、賭けました。

道中、家屋倒壊(散らばったタイルや壁やブロックが道路にまで散らばっている)、那珂川を渡る大きな橋の破損(もう、切れ切れになっている)、アスファルトの損壊による道路閉鎖、停電のため信号機のない四つ角、その四つ角で事故を起こし立ち往生して道路閉鎖となっているところ、と地獄絵でした。停電のため、コンビニや店の看板の灯りも家々の灯りもなく、水戸市内など、こんな街中の暗闇は初めての光景でした。そして、20分以上車の列が止まってしまうような渋滞、渋滞のため苛立って引き返したり迂回路をとったり割り込んでくる車、あきらめて暗闇の駐車場に入り一泊(?)しようという車、故障したりガソリン切れとなって止まってしまう車、、、、渋滞でなければ十分余裕のあるだけのガソリンを積んでいましたが、わたしの愛車sylph(← “風の精”という愛称です。日○のブルー○ード○ルフィじゃないよ)が300キロ走れるところを50キロも行かないでガソリン消費してしまう始末で、つくばまで辿り着けるかがだんだん危なくなり、しかも携帯電話の充電も切れてしまったので、途中で止まってしまう車をわたしも見過ごさざるを得ませんでした。

そして、ついに、このまま渋滞の6号にいたらガソリン切れになる -- と、どんな計算でもはっきりしたとき、賭けに出ることにしました。6号をはずれて走るとしても、筑波山を超えるまでは駄目だ … 山の道が封鎖になっていたら、もう辿り着けない。6号で筑波山より南におりたところですぐ、筑波山の方に向かう -- 確か、昔々そこを通って、ヨガの代講に通ったことがある。山の奥に入るが、比較的道幅は広いから、きっと閉鎖されていない、閉鎖されていないことに賭ける! 

その脇道に入ると、後ろからついてくる車があり、なのに何度も迷いながら、どうも「行けそう」な感じがしてきました。つくば市近くとなったとき、川を超えるのに、幾つもの橋が通行止めとなっており、戸惑いましたが、何とかガソリンが溜まっているうちに辿り着くことができました! しかも、停電していると想い、懐中電灯をもっていったけれど、つくばは、電気が通っていました! つくばの駐車場に着いたとき、朝の3時半となっていました。  

壊れたエレベータをにらんで、もどかしい足取りで7階まで駆け上がり、宿舎に戻ってみると -- あわてて電気を付けると、部屋は、もとの姿が跡形もありませんでした! 本棚などの家具が倒れ落ち、床は本やモノや紙類がうずたかく散らばり、しまつの悪いことには、そこにガラスや陶器のかけら、倒れた冷蔵庫からこぼれおちた食品類がぐちゃぐちゃに混ざっていました。大きな揺れがあって倒れ落ちただけでなく、落ちたものが全て撹拌されている感じ … 冷蔵庫に入っていたお醤油やソースのビンも転がって、中身が床やモノの上に流れ出ています。

真っ青になって、apasくんとmimirちゃんの鳥かごを探しました。「鳥かごが倒されている」と想像し心配で胸が常時ドキドキしていましたが、それどころではなく、apas くんのかごは、ひしゃげて、その上に3,4冊本が乗っていました。モノをどけて覗いてみると、倒れて歪んだかごの中で、apas くんは小さく小さくなって、じっとしていましたが --- 生きていました(涙)!!!

mimir ちゃんのかごは、倒れて、随分と移動して、水入れのところの扉が開いていました。そして、彼女は -- 中に居ません! 一瞬のうちに、全身の血液がさっと引きました。

この何もかも無残に散らばって重なったモノの山 … 「mimir ちゃん」「mimir ちゃん!」「ミーミルちゃん!!」と声をあげて叫んでも、どこからも返事がない。このうず高く重なったモノの、どこかに、彼女は居るのだろうか? --嫌だったけど、絶対に嫌だったけれど、想像するだけで全身が瞬間フリーズドライ化されてしまうけれど、モノとモノとの間で挟まれて、つぶされて冷たく硬くなっている彼女のからだのヴィジョンが目の前をよぎりました。今・そ・ん・な・こ・と・は・あ・り・え・な・い。だけど、どれだけ呼んでも返事がなくて、これだけ壊れて散らばったものを一つ一つ果てしなくどけて、そんな彼女を探すわたし。。。。

そのとき「チュッ」と声がしました。apas くんでは、ありません。「mimirちゃん? どこなの?!」何度も何度も呼んで、声のする方を探しました。時折、「チュッ」と鳴いてくれる方を、必死になって目を凝らし、普段とは全く違う部屋の光景の中で、集中すると ---

mimirちゃんは、居間の中央の天井からぶら下げた、大きなモビールの上に止まっていました。まるい輪が七つ、一つ一つが虹の一色となって、くるくる回るようなモビールで、シュタイナー関連のお店が作っていて気に入っていたモビールだけど、濃い補色が入っているために、鳥さん達は怖がって大嫌いで寄りもしなかったモビールでした。なのに、このモビールだけは丈夫で、落ちもせず、家具倒壊のときに引きずられもせず、そのまま天井にかかっていました(あとで点検してみても、地震の影響を受けずにそのまま現状維持できたのは、このモビールくらいなものでした)。 その大嫌いなモビールにつかまって、ときどきまだ激しく揺れる中、mimir ちゃんは寝ていたのでした(朝の4時だものね)! 

良く言えば元気いっぱいなのだけれど、元気いっぱい過ぎて、「君は野鳥なのか!」「野生の色が濃い!」と褒められ(けなされ?)ていた mimir ちゃんなのだけれど、大地震でモノが倒され揺さぶられ続ける部屋の中で、無意識のうちに唯一生き残れる、この大きなゆらゆら揺れる(大嫌いな)モビールという場所を、選びとっていたのでしょう。

apas くんはひたすらじっとして、mimir ちゃんは思ってもみなかった安全な場所を直観で見つけていた! 
この悲惨さの中、どれほど心配したか、激しく頭を振って嫌な想像をふるい落としたか知れないけれど、鳥さん達、ただ打ちのめされるのではなく、本能の部分で、生きよう!と思ったとき、すごい力を見せてくれたんだ!

ありがとう!

mimirMar11
 (mimirちゃん)

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