
ガマズミの新芽。
はじけそうな、薄緑の膨らみのマーチ。

ヤマルリソウ。昨年に引き続き咲いてくれた。薄青い可憐な瞳のこの花からは、繊細さや可憐さしか感じないのに、他にもたくさん植えた野草が消えてしまう中、この荒れ地でしっかりと誠実に咲いてくれた。

幸せの象徴のような、プラムの白い花。
杏、プラム、ブルーベリー、ワイルドブルーベリー、ナツグミ、アキグミ、マルバグミ、木苺、ワイルドストロベリー …
ローズマリー、ヒソップ、ヤロウ、山ラッキョウ、セージ、ミント、イブキジャコウソウ(日本のタイム) …
畑地は(野菜は見事に?育たないけれど)今、果樹園(小鳥のための)であり、ハーブガーデン(チョウチョのための)だ。
一緒に、生きていってくれる命たち。自然。
守れるだけ、守りたいと願い、
でも何だかいつも、わたしの方が守られている。
精一杯の夢をかなえたいと想い、
でも何だかいつも、わたしの方が希望を与えられている。
人もまた、調和して生きていけるようにと祈り、
でも何だかいつも、わたしの方が癒してもらっている。
この日、つくばに戻り、駐車場で荷物を片付けていると、余震とは言え大きな地震に再び見舞われた。
慌てて、まだぐらぐら揺れ、カタカタと建物自体が音をたてる宿舎の階段を7階まで駆け上ると、再び apas くんのかごが倒されるほどの揺れ方となっていた(余震の続く間、もう少し低い台に載せておこう)。

あ~あ~あ~
… ようやく片付けたのに。
余震が続く間、しばらくこのままにしておこうかな(←ヤケクソ)。
夜になり、朝になっても、大海原に出た大きな船の底にいて、巨大なうねりに包み込まれているよう。
3月11日に大地や地球を感じた時は、大地や地球(gaea)には、「怒り」も「暴力」も感じない、って思ったのに、今は、“マダ人間ニハワカラナイノカ”と言われ続けているように感じる。
ゴメンナサイ。
… 謝って済むことじゃないよね。
祈りだけじゃ足りなくて -- しかも、ここのところ「助けて」の祈りばかりしてしまったようで反省して -- 大地を宥め、癒す踊りを踊ってみた。
想いや願いや祈りや考えや行動や表現が、現実を変えることに結びつく道のりは長くて、遅すぎるために命や自然や地球が失われ損なわれていく哀しみは痛すぎるほどだけれど、またすでに失われ汚染されてしまった現実はもうどれほど叫んでも身もだえしても変えることはできないけれど、それでも想い願い祈り考え行動し表現することをやめることはできない。
ほんの少しの希望を灯して。
そして何より、あなたたち(命、自然、地球)がずっとわたしと一緒に居てくれるから。
(どれほど放射能汚染が広がろうとも、ずっと一緒に)
この春は、これまででも最も、
明るくも軽やかでも喜びに満ちあふれてもナク、
それでも命は精一杯に芽吹き、花開き、未来への営みを続け、
自然は季節のありったけの美しさ、調和、エネルギーを顕現し、
地球は最後までわたしを受けとめ、包み込んでくれる。
この春は、それでもどうしようもなく
暗く沈みこんで悲しみや恐れだけで流れていくのでもなく、
あなたたちとわたしは、そっと互いを祝福しあいながら、
ありったけ、精一杯、生命と光と愛のダンスを踊る。
防犯に関して、幾人かの方から大変親切なご助言をいただきました。
bird sanctuary の空間を、誰にとっても安全な、守られたものとしていくために、窓と窓ガラスの修繕と並行して教えていただいた防犯グッズや対策をとっていきたいと思います。
ありがとうございます!
窓ガラスの修繕をしていただくガラス屋さんが来るまでの間(震災後、大忙しらしいので)、やっぱり心配なので様子を見に行ってきました。

植えたばかりの小さな苗木だというのに、キブシが可愛い黄色い花の房を付けくれました。

日当たりも遮られがちな、じめじめした池の淵でもハンノキの苗が頑張ってくれています。他の木よりも早く日光を受けようと思ったのかな? もう緑濃い葉っぱを沢山開いています。

北側の庭の真ん中には、森の女王、ナナカマド。すんなりとしなやかに伸びた枝が美しいです。彼女には必ずしも最適な環境じゃないのに、新芽を沢山つけていてくれて、ほっとしました。最適な環境じゃなくても、どうしてもここにいてほしくて、たってのお願いで大切にしています。
木々たちに癒されながら、フユイチゴの苗、クロモジの苗木(2本)、ワイルドブルーベリーの苗木を植えてきました。
もう少しで、ガラス屋さんが来てくれる日。家族が立ちあってくれることになっています。
どうぞ自然の神様、樹木のスピリット、太陽と宇宙、ここにある全ての生命を安全に健やかにお守りください!

my bird sanctuary の土地入手してすぐに植えた杏の木に、花が咲きました。
春が深くならないうちに、苗木や野草の苗を少しでも植えたいと、到着して自然の香りを吸いこんですぐ…
サンクチュアリにある古い家、玄関が震災で壊れているため台所から荷物を運びこんでいると、部屋の様子がおかしい -- 気配がおかしいのです。
三つある部屋のうち、一番良く使っている部屋の窓が開いていました。その部屋だけ、北側(奥の竹藪に面した側)に窓があるのです。最初、戸締り忘れ…??と思い、近寄ってみると --
窓ガラスが割られていました。
-- やられた!
家の北側は、表の通りからは隠れていて、しかも裏の竹藪とつながっています。竹藪は、公園や神社、近隣の人が持ち主の竹藪と繋がっていて、どこからか人が入ってきてしまう可能性があります。購入する以前から、北側の窓のガラスには、傷があって、「これ、誰かが侵入しようとしたんだよね。気を付けないとね」と言われていました。
家の裏や陰のあたりから奥の竹藪にかけては、タケノコ採りや柿もぎのシーズンには、いつのまにか人が入って来て … ということがあり、筍や柿はことわってくださった方にはもちろんお分けするのですが、夕暮れや早朝に知らない人が薄暗い藪の中に見え隠れするのはとても怖く、その他いくつかトラブルがあったので、とりあえずふだんわたしがひとりで作業するあたりは、気功同好会の親切なメンバーの方々が中心になって竹垣をつくってくださっていました(何と感謝してよいかと思います。そして、これで随分と安心になったと思っていたのです)
しかし -- この犯人は柿泥棒どころではないようです。部屋に何かが潜んでいると怖いので、すぐ表に出て、外から割られた場所をよく見ると、窓ガラスが割られているだけでなく、障子のさんが壊され、障子が破れていました。そして、飲んでいない缶ビールが1缶、ガラスの欠片のわきに置いてありました。ああ、これでもう確実なので、家族に電話し、警察に電話しました。
結局、30分くらいで市の警察がやって来てくれたのですが、刑事さんとその下の方3名くらい、鑑識さんらしき方2名と、大勢でいらして話を聴いて現場検証して2時間くらいかかりました。中に入り物色した形跡がないため、器物破損として届けてくれました。-- 弁の立つ?鑑識さんが、「でも、割られ方がおかしい。地震の衝撃で窓ガラスが壊れたのでは?」「3.11後、1週間前にここに来た時は何ともなかったと先ほど言いました。それに缶ビールと、その他遺留品と想われる、脱ぎ捨ててあった軍手の説明がつかないのでは?」「割ったガラスの破片がなぜ外に多いのだ? それに、この割り方は合理的ではない。家の中にハクビシンやタヌキがいて、地震騒ぎで飛び出したのでは?」「部屋の中に動物がいた跡が、どこにあるっていうんです?」 … う~ん問答していて、これじゃあ『名探偵コナン』どころか、『相棒』の米沢さんの方が、30倍は…(××)。別に無理に人間による被害に仕立てようとしたいわけじゃなくて、これは明らかに人がやったことでしょ!わたしだって、缶ビールがこんな所に置いてあるからすぐに電話したのよ! … と、だんだん喧嘩口調(?)になりそうになるのを抑えて、検証につきあいました。最後には、缶ビールの指紋をとったけれど出ない(?)と言われました( … あの、言わなかったけれど≪実はね、わたしも最初に外に出た時に、缶ビール触っちゃったのよ。それなのに、わたしの指紋も出ないんだもんね。≫)それでも、この忙しい時期に一通りの調査をして下さって、感謝です。
窓は、震災後まだサッシ屋さんもガラス屋さんも大工さんも大忙しですが、家族の電話のおかげで数日後に修理できそうです。今は何とか応急処置をしてありますが -- わたしたちや仲間が、いつもいることはできないこの場所に、この犯人がまた悪戯や物色に来るのではないか … と不安で、昨日は眠れませんでした。
警察が帰られた後に、南側の庭に、煙草の吸殻も見つけました。普段手伝ってくださる親切な仲間たちも、家族もわたしも、誰も煙草をすいません。-- ということは、そうっと裏の竹藪から、あるいは、竹垣を抜けて忍びこみ、通りの人や車から見えないところで窓ガラスを割ってみただけではなく、煙草を吸いながら家の周辺をぶらぶらして行った--? それとも、一人が窓ガラスを割っている間、もう一人が見張り? そして、軍手の捨ててあるところには、もともと植木鉢が(水やりにちょうどいいので)並べてあるのですが、それらのいくつかが倒され(突風で倒れたという感じではありませんでした)、ひとつは、倒されずに苗木がひっこ抜かれていました(可哀想に、今は辛すぎますが、春の芽吹き直前に1本駄目になっていました)。これは、ただの盗難目的の物色や、酔っぱらって壊したというレベルではなくて、悪意? 悪質な嫌がらせ?
-- よく分かりませんが(名探偵コナンがいればなあ)、とても気持ち悪い。そして、この土地に皆様が御厚意で気持ちや力を注いでくださっていること、自分で一生懸命やっていることを、土足で汚してほしくない、という、胸が焦げるような感じがします。
大地震に見舞われて、次に原発のことでショックを受け、続いての、三つめ。
-- 正直、原発や放射能のことでは、自分のハートの深い、深い部分で受け止めたことに、今はかろうじてバランスをとっているので、この一突きの人災は(たかが一突きかもしれないけれど)、痛いです。

(それでも、苗や苗木は植えたのだ。
シラネセンキュウ、アヤメ、クサボケ、
フユイチゴ、クロモジ)
それでも sanctuary の土地の中には、静かに、ひそやかに、うっとりするような春が訪れている。

(K氏撮影)
この春は、あちら、こちら、一面に菫畑。いったいどこから種が飛んできたのだろう? 小さな花が一斉に満開となっている。

(K氏撮影)

(K氏撮影)
美しい! そうっと植えたオウレンの花が、今年初めて咲いてくれた。

(K氏撮影)
とても小さいのだが、この繊細で精巧な造りは、溜息が出る。

(K氏撮影)
自生のキランソウ。やはりとても小さいが、あでやか。

(K氏撮影)
そして、ほとんどの苗木の先に、新芽が膨らんでいるのを発見。
これは、ノバラの木など棘があり密生している木がお気に入りのジョウビタキくんのために、そっと植えたハマナスの苗木。柔らかな針の先の新鮮な緑の新芽が、何だかとても嬉しい。

(K氏撮影)
この冬の主役、ジョウビタキくんが、やっぱり親しげに挨拶に来てくれた! 秋にはあんなに人懐こく毎回挨拶してくれたのに、厳寒期の間、姿を見かけず心配していた。きっと大地震の後、しばらく来なかったわたしたちに、渡りの前の挨拶にやってきてくれたのだろう。(← 勝手な推測かな? でも、この場所がとても気に入ってくれていることは確かです)
来年も、ぜひまた、いらっしゃいね!
いえ、必ず、挨拶しに来てね!!
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環境哲学・倫理学者で実践家でもある Joanna Macy が、福島の原発事故のことについて、自らの
サイトのトップに、現在次のようなメッセージを掲げている(トップページの一番下には、読者にあてて長い手紙を載せている)。
(以下引用)
The most remarkable feature of this historical moment on Earth is not that we are on the way to destroying the world — we've actually been on the way for quite a while. It is that we are beginning to wake up, as from a millennia-long sleep, to a whole new relationship to our world, to ourselves and each other.
(地球上でのこの歴史的瞬間の中で、最も目に留めるべきことは、
わたしたちは世界を破壊していくさなかにある、ということではない
-- かなり長い間、実際にはそうであったのだが。
重要なのは、わたしたちが目覚め始めている、ということなのだ
何千年もの長い眠りのあとで。
私たちの世界と、全く新しい関係を結ぶために。
わたしたち自身と、そしてまたお互いと、
全く新しい関係を結ぶために。
For up to date information on the nuclear disaster unfolding in Japan: http://www.fairewinds.com
(日本に広がっている原発の災害に関する
最新の情報は
ここ をクリック)
(引用終わり)
本当に、わたしたちは、これまでの長い歴史の中で行ってきたことを終えて、目覚め始めつつある(are beginning to wake up)のだろうか?
日本の、この、ここにいるあなたと、わたしも?
そして、世界と、自然と、あらゆる命と、そして自分たちの内面の自然と、調和の元に折り合っていこうとするのだろうか?
Joanna Macy 氏が関わる原発に対する活動(サイトの、Nuclear Guradianship をクリックすれば出てくるよ)や、命とのつながりを取り戻す活動に関しては、いずれ深く考えていきたいけれど --
わたしは、彼女が述べることを<真>とするためには、わたしたちがまず、そのことを<明確に意志する>必要があるんじゃないか、と考える。 -- この地点から、今度は、どちらの方向に向かう必要があるのか? 向かいたいのか? 自分の内側深くの答えは、どうなのか?
意志がないと、行動することはできないから …
WAKE UP !!!

(いっぱい植えるわよ~! 日本すみれ、冬サンゴの苗)
ガソリンが一回3千円給油できるようになったので、ようやく my bird sanctuary の様子を見に行くことができた。道路閉鎖、道路の破損、家の内外の破損を心配して、東京から家族も同日赴いてくれた。沢山の苗や種を連れて … 少しでも緑の地球にしていく!

(向かいの道路から土地に向かって)
巨大な地震を経験した割には、家の中では、タイルの部分が壊れて落ちていたり、玄関やトイレのドアの開け閉めができなくなったり、食器が壊れたり、と若干の被害があったが、外の地割れはほぼ塞がり、自然の中は何事もなかったかのようだ。(ご近所は、屋根の瓦が全面的に落ちたり、ブロック塀が壊れたり、と大きな被害のある家も多い)
それにしても、上空をいつになく沢山のトビが舞っているので、どうしたことかと観察すると、道路を隔てた向こう側にある農業用の溜池(結構面積が広い)が大変なことになっていた!

フェンスが倒され、堤防のコンクリートブロック(?)がめちゃめちゃだ。

大きく歪み、たわんで、池の中に土砂と共に入り込んでいる。
そして、池には水があと十数センチ -- ほぼなくなりかけている。
いつもはたっぷりと農業用水が溜まっていて、白鳥もやってくるのに … 言葉もない。水の注入口からは、申し訳程度にしか水が流れ出てこなくて …

大きな魚たちは背びれを出して、喘いでいた。
… もう限界、何とかならないものか!
広大な溜池のお水のかさを増やすのは容易ではないし、底は計り知れないから長靴では入っていけないし(きっと逃げちゃうし) …
誰か助けて!

湖岸にいた白鳥たちが、狂ったような声をあげて飛んで去っていった。
(右側の家の屋根は、瓦の補修中です)
自然や人間以外の命たちにも、大地震の爪痕が残っている。
必要な回復に向けて、今どんな手を添えることができるのか。
清流を感じる、綺麗なエネルギーの持ち主である
平塚の気功の大先輩から頂いた葉書の中の言葉
「地を
小鳥達を
慰めてあげて下さい」
ハートの底から、全ての命に対して、そうしたい!