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hearing the unheard voices

小鳥たちと対話し、自然と人とが調和できるバード・サンクチュアリを創立しています。http://homepage2.nifty.com/birdsanctuary/index.html

初秋の下草刈り

この日曜日、八郷のS先生の雑木林に、二回目の下草刈りの実習にうかがった。S先生は、自然との共生、特に雑木林の管理について、ご指導いただいている先生である(サイトのmy bird sanctuary参照)。実際に、八郷町に、ご自身の管理なさる雑木林のフィールドを持っていらっしゃる、経験豊かな先生だ。
 この先生は、野鳥を中心に、野鳥を取り巻く生態系について、小学校の総合学習を受け持たれているほどの大家でもある。特に、野鳥の<声>については、ずばぬけた知識と経験と判断力をお持ちだ。

すでにS先生直伝で、林の伐採、枝打ち、そして雑木林の下草刈りを体験的に教えていただいた。1回目の下草刈りは、6月、雑木林の下の草や篠竹がしまつに終えないほど成長する前に、先生のフィールドにて行った。
 大きな樹の伐採や枝払いは、経験と直感による微妙なコツがないと、非常に難しい。ちょっとした角度で樹が違う方向に倒れてしまい、大変に危険なのだ。おまけに、そうした角度の読みが鈍いほど、ロープを上手に使ってうまい方向に樹を誘導しなければならないが、このロープ使いが、また大変 -- 頭のよさと、習熟度を要する -- 知恵の輪みたいな感じなのだ。
 それに比べて、下草刈りは、ただただ無心に草を刈っていくので、わたしにとっては瞑想修行みたいに楽しい。おまけに、庭の草刈りと違い、雑木林の場合は、”よい雑木林を創る・管理する”ことが目的なので、育てる樹や残したい草、適度に刈る草、絶対に刈らなくてはならない草などを瞬時に繊細に識別していかなくてはならない。刈りながら、沢山の生きものたちにも出逢える。S先生と奥様と一緒なので、しばしば中断して、自然観察会となってしまう -- と言った具合に、とても楽しい。
 そこで、是非にでももう一度実習したいとお願いしてあった。

S先生は、6月に刈った後は、8月のお盆過ぎにもう一度、さらに今年最後に9月のお彼岸頃、下草を刈ると仰っていた。
 なのに、9月初めに、2度目の下草刈りのご通知をいただいた。え~?! 今? 実は今、新学期始まりで、仕事大変で、肉体的にグロッキーで、大丈夫かな? と、一瞬感じたが、今夏は例年になく、下草の伸びが遅く、今この時期が最適なんだそうだ。ううむ、自然はこちらの都合に合わせてくれない。仕方ないか。

台風接近ということなので、朝早くお邪魔して、ちょっとご挨拶して、すぐに草刈り第一ラウンド(草刈機のガソリンが切れるまでを1ラウンドにしている)。ウィィィ~ンと草を刈るこのからださばき、懐かしい。機械の操作は今ひとつ覚えが悪いが、草木と向き合うこの感触はなかなかのものだぞ。
 それにしても、下草は、6月の頃と比べ、随分と種類が違う。篠竹やヤブカラシは相変わらずだが、今回は、キツネノマゴ、チヂミザサといった種類の草を主に刈らなければならなかった。そして、タラノメの若い芽は -- 見分けるのが大変なのだけれど -- 草むらの中に埋もれていても、刈ってはいけない。春先、天麩羅にして食べるのが大好きなのだそうだ、S先生が。

個人的に、ニワトコやネムノキが大好きなので、芽生えてきたばかりの彼らも、こっそりと残してしまった。刈るのに偲びずに--。

それにしても、樹の伐採もそうだけど、草刈りも、ある意味では、草の命を奪ってしまうことだ。たとえば、ある植物に陽光を当ててあげるためには、別の植物を刈らなければならない。“人間にとって”ある植物は大切だけど、ある植物は要らない -- あるいは、蔓延りすぎると良くない。人間にとっても、害があるものを避け、林を歩いて回遊できるだけの快適さがなければならない。
 S先生は、長い豊かな経験から、この辺りをすっぱりと割り切り、作業中もどんどん判断をされていく。以前、森林管理の講習会を受けたときも同じことを教えられたが、人間の森づくりは、結局は、人間の価値感で「良い」森を創る、ということなのだ。

個人的には、「この草、みんな刈っちゃった -- いいのか?」「あの草を残して、この草を刈る判断を、こんな風にしちゃっていいのかな?」「ここ刈ると、蛙やコオロギ、大丈夫か?」などと、いちいち悩みながら、それでも草を刈る。しばらくすると、いつのまにか、ただただ無心に刈っている。それでも、「命と命の共生って何だ」という昔からずっと難しいテーマが、肩の上に乗っかっているような気がする。
 反面、下草の中から、隠れていた植物やいろんな生きものが見つかる楽しさ。そして、今回発見したのだけれど、プーンと青臭い草の匂いを嗅いでいるうちに、アロマセラピー効果。さらに、疲れ目に、安らぎを与える緑が優しく、癒し効果抜群だ。からだが、段々と緑に染まって、瑞々しく潤って、しゃきっとしてくる。

ガソリンが切れたので、冷たいお茶を戴いて、小休止。

 ヤブミョウガ


ヤブミョウガの幽玄な姿。近くで見ると、白い小さな花と、濃い紫の実がすてきだ。

それから第二ラウンド。ううむ、もう無心だぞ(というか、草刈り機ならぬ、からだのエネルギー全開にしてないと・・・)

最初は、草刈り機が回りだすと、四散して逃げていったコオロギや、アマガエル、アカガエルも、どこかに逃げて落ち着いてくれたのか、もうあまり飛び出さない。良かった良かった -- もし間違えて、可哀想な目にあわせたりしたら、大変だ。

草木の中には、踏まれたり刈られたりすると、より強くなったり、成長が良くなったりするものもあるそうだ。やっぱり植物をもっと勉強して、草を刈っていきたい -- どのみち、森作りは、人間が、人間の限界の中で、価値判断をせざるを得ないから。それに、技術ももっと必要だ -- 今回、注意されていたのに、やっぱり不注意で、タラノキ一本、草刈り機で切り倒してしまいました。

美味しいお昼を戴いて、野鳥談義をたっぷりした後、第三ラウンド。いや~がんばりましたね。もう、からだヘロヘロですね。でも、気持ちは、かえってストレス全部吹き飛んで、幸せ状態ですね。

清楚な小手毬の花からにょろっと小さい茶色の尾がのぞいている。「こ、これ、何ですか?」(蛇かな -- 花の中に蛇、ですか)

しっぽは、ぷらんと垂れたまま -- ちょっとつまんで、ぶらさげたくなった。でも、何だかわからないものね。可哀想かもしれないし、手ひどい反逆に逢うかも。

S先生が来てくれて、そうしたら、しっぽの反対側(=頭)が小手毬の上部にのぞいた。「カナヘビですよ」 

わ、可愛い。初めて見ました。ヘビと言うより、トカゲに近いそうです。

カナヘビ


写真、よく見てください。目はつぶらだし、耳(目から首にかけての辺りに、少し見える)は、丸くてよく聞こえそうだし、喉がかすかにぴくぴくして、様子をうかがっている。手(というか、前脚)には、ちゃんと繊細な、半透明の指が五本ついている。

驚いて、すぐ逃げるかと思ったら、ゆっくりと間近で姿を眺めさせてくれた。
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