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hearing the unheard voices

小鳥たちと対話し、自然と人とが調和できるバード・サンクチュアリを創立しています。http://homepage2.nifty.com/birdsanctuary/index.html

幸運の贈り物

リース(wreath)をご存知ですか?

お花の輪っか、あるいはクリスマスに松やヒイラギやその赤い実などでドアに飾るクリスマス・リースは誰もが思い浮かべるリース(=花・葉など木の枝のついた輪、花冠)です。

でも、野鳥たちのためのリースも、あります♪


藤本和典著『庭に鳥を呼ぶ本』(文一総合出版 1995)や泉建司著『小さなビオトープガーデン』(主婦の友社 2005)に、野鳥たちのためのリースとして、ピーナッツを輪っかにしたリースや雑穀の穂で編んだリースが紹介されています。藤本氏は、解説として、

 北欧では古くから、雪の降るクリスマスにえさをとれず
 困っている野生動物のために、秋に収穫しておいた穀類の
 穂を戸口や庭木などに取りつけたり釣り下げたりしたよう
 です。そういえばイギリスのカードに、雪の庭先のムギや
 トウモロコシの穂に集まる野鳥やリスの楽しげな様子を
 描いたものがありました。穀類を野鳥にプレゼントした
 のがクリスマスリースの始まりだったのかもしれません。
                       (p.72)

と書いています。


そういえば bird sanctuary では、冬の間、スウェーデンの骨董品を扱う素敵なネットショップで出会った『優しい家族』という、扉が開く仕掛け絵を、玄関のところに飾っています。これも北欧のクリスマス近い光景を描いたものでした。

優しい家族

わたしはこの絵の題、『優しい家族』というのは、人間が動物に施しをして「優しい」というよりは、厳しい冬の間、命あるものすべてが食べ物を分かち合う喜びを感じ、皆が生きるために助け合っていく優しさの『家族』なんだというような気が(勝手に)しているのですが …


… それはともかく、近所のスーパーに地元の方が作られた‘落花生’が売りに出されていて、最初見たときピンと来ました。が、「高いなあ」と買わず(← ケチ!)、でも飛ぶように売れていくのを目にして、「もしかして美味しいのかも?」と考え直して(← !) -- 

今こそ本に出ていた、ピーナッツ・リースを作ろう!と決めました。(自分ももちろん、頂きますが …)


-- が、ぐずぐずしていたところ、ようやくこの日曜日に、家族が(← !)作ってくれました(! 済みません、わたしは手先が器用ではないので、こういうことは思いつくわりに、とても面倒くさくなります)。


材料は、地元産の落花生と、針金だけ。針金は、去年の大判カレンダーの留め具となっていた、あの、コイルみたいな芯の部分のリユースです。


peanut wreath


作ってもらって早速、嬉しくなって、吊り下げに行きます。

場所は、シジュウカラやエナガ、ヤマガラ、コゲラたちの混群がやってくる大きな木の近くの、これまでも彼らのためにヒマワリの種やマーガリン(油脂)を置いていた、中くらいの柿の木の枝です。(ただし、これまでは、彼らは大きな木を渡り歩くだけで、ここまで来てくれなかったし、人の置いた食べものには手を付けていないようでした)。脚立を出して、彼らが怖がらないように、なるべく高い枝にかけました。

藤本氏の解説を読むと、落花生(ピーナッツ)は、とりわけシジュウカラの大好物だそうで -- 彼らを意識してこの場所です。落花生一つ一つには、針金を通すだけでなく、殻を鋏でちょっと切って、中のピーナッツが取り出しやすいようにしてあります。シジュウカラは嘴が小さくて優しい形なので、こうしないとなかなか中身が取り出せないそうです。


本当は、彼らの好むエゴノキや、松、ハシバミなど、硬くて脂肪分の多い実のなる木が早く大きくなって、人工的でない形で食べものを手に入れてくれれば良いのだけれど、こんな細やかな贈り物でも、喜んでくれれば嬉しいなあ、と感じます。

はい、どうぞ!

もし気が付いたら、良ければ食べに来てね~♪



*********



翌朝、不思議なことが起きました!


朝早く、窓に何かがぶつかる音、驚いてカーテンを開けるとすぐ近くでシジュウカラの鳴き声がしました。間違えてぶつかったのかな?と心配になりましたが、鳥の姿はないのでまた眠っていると、窓のすぐ近くを小さな小鳥が行き来しています。 … シジュウカラたちです。


落花生のリースではないのですが、近くの餌台に置いたヒマワリの種を割る音も聴こえます。


お昼間、シジュウカラとよく混群となるエナガたちの群れがやってきました。家の裏手にある大きなイヌシデの木、シラカシの木、苗木として植えたエノキの木の辺りを行き来して、盛んに「ジュリ ジュリ」と鈴を打ち鳴らすような声で鳴いています。(エナガは、ナッツ類よりも虫を好み、冬は高い木の枝についた虫の卵を見つけているようです。)

それから今日まで、家の周りをシジュウカラが出入りするようになり(すぐ近くで声がし、あちこちの窓に鳥影が見えます)、エナガたちは毎日、家の裏手にいてくれています。


落花生のリースを吊り下げたせい … ?


… いえ、実はリースは未だ、手つかず(苦笑)で … 。

急に暖かになったおかげで、鳥たちの群れに変化が生じ、もしかすると巣作り候補の地を探し始めたのかもしれない、そのために、この家の辺りを巡回しているのかもしれない、という推論の方が、正しい可能性が高いのですが … (厳しい冬の間は大きな群れとなり、混群となりで、食べ物を探したり外敵から身を守ったりに精一杯だった鳥たちが、春はつがいとなって繁殖行動を始めていきます。)


でも、落花生のリースを取り付けた直後から、なぜ急に彼らが距離を縮めてくれた … ?


冷静に見れば、別の理由でしょうと頭では考えるのですが、何だか魔法が起こったように感じます。

やっぱり、どうしても、あのリースのプレゼントで、‘シジュウカラやエナガたちがわかってくれた’ように感じられます。


… ええと … ここは静かに、魔法を信じましょう。

人に無意識や集合意識の働きがあるように、いえ、それよりももっと、動物界にはそうしたものが強い、という説があります。特に、アリやハチなどの昆虫類は、‘群れ全体で一つの意識を持っている’とみなした方が、説明がつけられることも観察されています。ここで暮らすシジュウカラの一羽一羽が、リースを見て‘頭で考えて何かを判断した’という説明はつけ難いかもしれないけれど、もしかすると、落花生のリースという捧げものを通して、シジュウカラたちの意識体と、天空のどこかで微かにカチリと交信した、ということが起こっているかもしれません。


… いえ、それほど難しい説明を無理やり当てはめる必要もないかもしれません。


俊敏に、鳥たちは、鳥好きの人を見分けます。
コンパニオンとしているどの鳥と飼い主さんも、野鳥を温かく見守る庭のどの鳥たちと家主さんも、観察していることです。

わたしたちが、あなたたちに危害を加える存在ではないこと。
あなたたちを大切に想い、限りなく愛していること -- 

そういう存在であることは、きっと伝わっていきます。



落花生のリースを下げた日曜日から今日まで、シジュウカラやエナガたちに囲まれて、何だか彼らの群れと蒼い空のどこかで、細い糸で繋がっているみたい -- 贈り物をしたはずなのに、幸せの贈り物を頂いたのは、わたしたちの方だったようです。




シジュウカラ雛
  (K氏撮影 シジュウカラ雛)

















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