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hearing the unheard voices

小鳥たちと対話し、自然と人とが調和できるバード・サンクチュアリを創立しています。http://homepage2.nifty.com/birdsanctuary/index.html

lucky star ☆

例年よりずっと早く、梅雨明けの宣言が出ましたね!
今日の暑さの中、皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

降るように落ちる鈴なりの梅の実に、一昨日の雨、そして昨日の暑さ … 落ちた梅はみるみる傷んでいきます。昨日は内外の様々な作業に追われる中、夕方になって急いで実の回収に出ました。まずは、梅の木のある生垣の外側の草地(ここも sanctuary の土地です)に落ち込んだ梅を拾おうと、ざっくざっくと丈の高くなってきた草むらに長靴で踏み込んだ途端、

 ツィー

と、緊急事態の悲鳴(小鳥です)!


なななな、なんだぁ~?~??


-- 長靴で踏み込んだそのあたりから、何か小さなものが(ちょうど、泥が跳ねるときの様に)飛び出した … ような? … ??


… ‘泥’(?)が飛び散った辺り、をよくよく眺めると、全体が黒っぽくところどころにぽわぽわの白い羽毛の混じったチビ小鳥(巣立ち雛?)が、驚いて飛んだ翼を半分広げたままで、文句を言いたげにキッとこちらを見上げていました。巣立ち雛(?)と書きましたが、まだまだからだも小さく、羽毛がようやく生えたばかりのような幼い姿です。


ウワアアアアアアア!!!!
(ふ、、「踏んじゃいないよね?」)

目をこすると、この生意気に文句言っているチビは大丈夫そう -- で、他にも落ちているチビがいて、踏んで潰れてなんかいないよね??と、足元をくまなく探しました。でも、ありがたいことに大丈夫でした。ここに「落ちて」いたのは、このチビだけのようです。(--ったく、この草地は、蛇と遭遇するのは注意する場所だったのだけれど、それも、その前の土地が駐車場となって、除草剤をまいたり軽トラが出入りしたり … になってから、虫をはじめ生きものが棲みにくくなっていると思っていたのに、まさか小鳥が落ちているとは!)


でも、そう言えば、ここ数日、生垣内の梅、金木犀、楓、柿、そして隣の椎の木の辺りに、シジュウカラ、ヤマガラ、コゲラたちの群れが飛来していました。シジュウカラとヤマガラは、幼鳥の声も聴こえていたので、神社のある山のどこかで孵った雛が巣立って、その雛を連れて、複数のカラ類の家族たちが訓練に来ているなあ、と想っていました。


… なんせうちは、農薬を一切使わず、敢えて剪定をせず(=サボっただけ?)、草木が生い茂り(=外敵から身を隠せる)、虫も一杯(←! 鳥たちのレストランの夏仕様?!)、幼い小鳥が生きるための訓練を始めるには、最適地ですから(!)。


ここ10日ほど、何だか忙しすぎて、彼らと呼吸を合わせてゆっくりと観察できていなかったのですが …。


そう言えば、朝から梅の木のところで、何羽ものヤマガラたちが大きく張りのある声で鳴き交わしていました。


そして、今も --。


草むらにしゃがみ込んでいるわたしのすぐ上に、花の咲いている萩の木があって、そのすぐ近い辺りで、ヤマガラたちが強く鳴いています。

このチビを、心配しているのでしょう。

巣立ち雛、と書きましたが、この雛はまだほんの少し飛べる程度です。下から木の枝まで飛び上がることはできず、まして遠くから飛んできたとは考えられず … もしかすると、気付かなかったけれど、親はどこか近くでひっそりと巣をかけ、子育てをしていたのかしら … ? 


とにかく、わたしの長靴が踏み込んだことで、チビもショックだったろうし、親鳥も大変な心配のしように違いありません。見上げると、木の枝々、二羽以上の大人の鳥が行き来しています。両親以外に、ヘルパー(その年の早くに育った若い成鳥や何らかの理由で子育てをしていない他の成鳥で、親鳥の子育てを助けている鳥)もいるようです。声も強く必死に訴えかけるようなので、早くここから立ち去らねば …。


急いで実をかき集めて立ち去りました。


「ごめんね。失礼しました。」(お詫び)



-- とは言え、あのチビ、あんなに幼くて、ちゃんと安全な場所まで戻れるのかしら。わたしが来ても逃げもしなかった親は、懸命に誘導して安全な場所へと促すでしょうが、何せまだほとんど飛べなさそうです。


心配しながら、少し離れたもう一本の梅の木の方の世話をしつつ、彼らの鳴き声を頼りに観察を続けました。親鳥にストレスを与えないように小さく屈んでいましたが … どうやら親鳥たち、ヘルパーたちは、それどころではないようです。幾羽かの巣立ち雛がいて、夜を越すため近くの安全な場所に移動中らしく、大家族で大騒ぎをしているようです。それはもう、大変な騒ぎで … かがんだわたしの頭すれすれを越えてゆくので、普段の作業をしている限り、わたしは脅威、ストレスの対象とはみなされていないようです(ホッ)。彼らは相当に頭がよく、普段からここに出入りして庭作業をしているわたしは、その限りで少なくとも無害と映っているのでしょう。

しばらく観察を続けると、隣の竹林や家の北側の竹林の方にヤマガラたちは移動していきます。けれど、いったん声がやんで、しばらくして、また、声が聴こえてくる -- ということは、親(かヘルパー)は、移動先に行っては、また戻ってきているのでしょう。

-- 少しずつ雛鳥を、連れて行っている? ということは、

-- あの、落ちたチビは、取り残されないかな?
   大丈夫かな??


さらに時間がたちました。だいぶ暗くなってきたけれど(ヤマガラたちにとっては眠っていてよい時間なのだけれど)、枝を飛び交う成鳥たちの大きな鳴き声は、まだ最初の梅の木の枝々から聴こえてきます。



まだ、あのチビは、移動できていないのかしら … ?


心配で、わたしもずっとそこにいました。ずっと耳を澄ましていると、少しずつ、会話が聴こえてくるようになりました(もちろん、親鳥の声、ヘルパーの声、チビの声と、声の主は聴こえてくる方向から特定できることですが、会話には勝手な推測が入っています)。


大きく、強く、張りのある、訴えるような金属音の、

 ツツー、ツツツツーッ 
 (お母さん 「がんばって、ここまで飛んでおいで!」)

それよりやや弱く、透明な声で、

 ツィー、ツィーツーッ
 (お兄ちゃん 「どこにいるの? まだ下にいるの?
  早くゆこうよ」)

ほんのときたま聞こえる、柔らかく甘い小さい声、
 
 ジャー、ニャー
 (チビ 「お母さん、ここだよお。
  ここだよお。」

親鳥やヘルパーの声が訴えかけるような切羽詰まった呼び声で、ほとんどがその鳴き交わしで、人間の「会話」のようにリズムや順番のあるやりとりなのですが、ごく時たま、そのリズムにそっていない柔らかい細い声が聴こえて、それがチビの声で … まだ、草地に落ちている … ?



うわぁ、どうしよう。



草地に様子を見に行けば、親鳥には脅威となるし、チビにもストレスになるでしょう。もし、大人たちがチビを誘導するところだったら、邪魔したら大変なことになります。一方で、チビがあそこから動けない状態だとしたら、親鳥が救い出せない状態だとしたら … もう、すぐに暗くなります。親鳥が諦めて他の雛たちのところに飛んで行ってしまったとしたら … あの場所は、蛇のいる場所で、カラスにも見つかる場所です。野良ネコだって時々やってきます … 

しばらく葛藤した上で、様子を見に行きました。


-- と、チビは、自力で少しだけ羽ばたいて移動したらしいのですが、何と梅の木の方にではなく、さらに離れた駐車場(除草剤がまかれ、軽トラも来るし、カラスにも丸見えの場所)の方に「落ちていました」!

ああ、これはだめだ --。


即決、回収して、安全で親鳥が面倒を見れる枝の上に移動です。
(雛に人間が手で触れると、親が子育てを放棄する、という説もあるのですが、わたしはこの説は全く信じていません。雛を助けるために人の手が添えられただけで、子育てを放棄するほど親の愛情は弱くも愚かでもないし、落ちた雛、はぐれた巣立ち雛を、注意や配慮を持って人の手でそっと戻し、子育てに成功した例を実際に沢山知っています。巣が落とされたり、何かの事情で親とはぐれた雛を、多くの親は迎えに来ます。もし放棄した例があるなら、そうなるまでの経過のどこかで親鳥が強い恐怖やショックを受けた場合だと思います。)


yamagara1
 (生意気チビ)


丈の高い草むらの中に転がり落ちていたチビは、相当疲れていたのか、なすすべがないことを悟ったのか、おとなしく掌の上に乗りました。


想像よりもずっと小さく、まだ頭にぽわぽわの綿毛が残っています。それでも、掌の上の小さな足は温かく、しっかりと掴んで立って、小粒だけれどずしりとした命の重みそのものが乗っかっているようでした。

-- 本当に小さな、軽い、
何かのはずみに転がり落ちたら二度と戻ってきそうもないような、
だけど、
それゆえに、驚くほど豊かな未来をもつ、命の塊。



掌を胸に近づけて、恐ろしいほどそっと、しかも急いで、生垣を廻り、どこがいいか見渡して、強い直観のもとに、梅の木の下、生垣となっているサワラの木の真ん中より少し上の太い枝の上に、チビを乗せました。ここならサワラの緑の葉っぱが茂っているから上の敵(カラス)にも下の敵(ヘビと猫)にも見つかりません。枝が安定しているからまた落っこちることもありません。そして、梅の木の枝々はすぐ上にあって、親も見つけやすく降りてきやすいし、万が一ここで夜を越さなければならなくても、大丈夫です。

チビは、掌の上で、わたしを見上げたり欠伸したり(!)していましたが、大人しく枝の上に乗りました。


それを見届けて、すぐに場所を離れました。



さっきまでここにいた親鳥たち、早く見つけて!


yamagara2


・・・・・


 ツツー、ツィー


やってきました。



そうよ! あれだけ大騒ぎをしてチビを呼び誘導しようとしていたのだもの、たとえ、一番育ちの遅い末っ子だったとしても、長いこと落ちたままだったにせよ、絶対見捨てることなんかない!! -- そう信じてはいたけれど、その通り、やっぱり戻ってきました。

やった! 偉いぞ!



しばらく枝々を飛び移っていて、ツィー、ツィーと呼んでいます。

 
 ジャー


… 見つける … 見つけた! 
(成鳥が降りていくシルエット)

 ツィー ツィー


あ、飛んで行ってしまいました。そんな -- 置いていったら駄目だよ。

 ツィー

-- と、戻ってきました。何かを確認したのか、それともご飯をとってきたのか … ?



 成鳥は、梅の木よりずっと低い、マユミや野バラの木の枝に飛んで移っています。

 うまく、誘導できるでしょうか。ご飯、食べさせたのでしょうか … ?


 ツツー、ツィー、ツィー




しばらくして(もう、真っ暗です)、辺りは静かになりました。梅の木の辺りも、しいんと鎮まっています。


暗い中、抜き足差し足(しかも、何か踏まないように)、蜘蛛の巣に引っかかりながら、チビを乗せたサワラの枝をそっと見に行きました。



もう、小鳥の影は、あとかたもなく無くなっていました。


… 何とか、誘導できたか、親の見つけた安全な場所にチビは身を隠せたのでしょう。

ヘビの気配も、カラスの羽音も、野良ネコの侵入も、なかったので、チビ鳥は安全に夜を越すでしょう。






今日になって、朝すぐに、再び梅の木の下、サワラの枝の辺りを見に行きました。

やっぱり、小鳥たちはもういませんでした。


朝の10時頃、網戸から外のその辺りを見たとき、ツィーツィーと、またヤマガラの声がしました。

今日一日、何度かそんなことがありました。


… まだどこかに身を潜めているチビのために、親鳥がご飯をあげに来ているのか、それとも、チビも移動してみんなと一緒になり、親鳥だけがパトロールに戻ってきたのか -- 。



☆☆☆☆☆


 ねえチビ、
 
 君のことを勝手に、
 「star」という名前を付けたよ

 踏まれそうになった長靴を
 文句を言いたげに見返して

 大変な場所に落ちて飛び上れなかったけど
 汗をかいて蚊に一杯刺されながら
 わたしは見守った
 大人の鳥たちは大騒ぎして
 おいでよおいでよと呼びかけた

 君を置いてゆくことはできなかった
 一緒に生きていこうと願った
 みんな君のとりこだった

 柔らかいけど強い
 温かいけどもろい
 小さいけど無限の未来を持つ
 命の大いなる塊

 昨日であった時よりも
 きっと今日は翼も大きく
 羽毛も艶やかに
 はばたきもしっかりとしているだろう

 夏の間森の奥で
 しっかりと生きる訓練を積み
 秋になったら君たちのために
 植えた木の実をついばみに
 やってきてくれる? 
 (ヤマガラたちが大好きだから植えた
 エゴノキの苗木も可愛い花を沢山つけたから
 きっと実を結ぶ)

 そのときわたしに 
 star 、君が分かるかな?

 ・・・・・

 
 きっと
 分かる ☆








 
 

 




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