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hearing the unheard voices

小鳥たちと対話し、自然と人とが調和できるバード・サンクチュアリを創立しています。http://homepage2.nifty.com/birdsanctuary/index.html

樹の声 (2)奇跡

不思議な、奇跡としか想えない出来事が起きました。

都心滞在中の数日、駅から戻る道すがら、あの蠟梅の樹のある場所は通るのが辛くて、一度は回り道をしたのです。けれども、最終日、圧倒されるほど強い緑の力に助けられ、次なる命の芽吹きを祈る気持ちで通ってみました。

川沿いの緑の中、分譲中のその場所に来たとき、ブルーシートの敷かれたその土地に、たった1本、残されている樹が目に入りました。先に見たときにも目に入っていた気はすれど … ブルーシートに囚われて悲しみだけで一杯になってしまったような ―― 

樹に小さな紙の札がかかっていました。

roubai card

… !  

 「地域のみんなが
  大好きなこのろう梅を
  少しでも長い間
  切らないで残しておいて
  もらえないでしょうか
  お願いいたします!」

… !!!

整備された土地に、横に伸びた枝を払われながらも、残された枝に精一杯の緑の葉を芽吹かせているその樹が ―― あの蝋梅??

どなたかがこの樹を想い、その方のおかげで樹が残されている … 

―― ああ、そうでした!

静かな気配を感じて振り返ると、「その樹にかけた札、いかがですか? わたしがかけたのです」と、澄んだ声の女性が声をかけて下さっていました。そこには、茶色い優しそうな犬を連れた、上品なご夫妻がいらっしゃいました。

……

ああ、何てこと!

その女性は、経過を話して下さいました。元の持主の方や不動産業の方と話をしてできる限り長い間樹を残してもらえるよう頼みこまれたこと ―― 勿論、それは次に土地を手にされる方次第ですが、今のところ不動産業の上層部の方は受け入れてくださっているとのことでした。

不動産屋の看板がかかり、青いシートの敷き詰められたその土地を見てショックと悲しみでいっぱいになるだけだったわたしには、この樹と札が目に入らず、瞬時に世界から遠のいてしまっていました。けれども世界は、現実にはこの方の勇気ある行動で保たれていました。蠟梅の樹は、今のところ、残されているのです!

わたしは悲しみで諦めたけれど、諦めず行動された方がいて、樹は救われるかもしれない ―― 恥ずかしさが押しよせてきました。が、それを押し流すように蠟梅の樹の気持ちがからだの中に流れこんだ感じで、彼女に感謝していました。

―― ありがとう、ありがとう、ありがとう!!

あなたのおかげで世界は尚、美しい。


連れていらしたワンちゃんも人を助けるワンちゃんだと伺いました。



その時ようやくあの道を通れた奇跡を想います。

生きものに優しい人がいるなら、希望は確かにあります。

少なくともわたしは、希望をもって歩いてゆけます。


Yさま、こころより感謝いたしております。






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